Published at Nikkei BP Mega Solar Business---
6月18日、米国・ロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)の事業委員会が開かれ、「太陽光プラス蓄電池」プロジェクトの承認を求めるための発表が行われた。同局は、カリフォルニア州ロサンゼルス市で電力を供給している。
LADWPのパワーシステム部のルイス・ティング氏によると、「7月に事業委員会で承認を受けた場合、この種のプロジェクトでは世界最大規模になる」と言う。プロジェクトの正式名称は、「エランド・ソーラープラス蓄電池センター」と呼ばれ、出力200MWの太陽光発電システムに、出力100MW(容量400MWh)のエネルギー貯蔵設備が併設される。
LADWPは、1909年に設立され、カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者となる。年間の電力供給量は、現在2600万MWh以上に達し、200万を超える顧客に供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、電力事業の一貫サービスを提供している。
LADWPで資源総合計画(Integrated Resource Plan =IRP)マネジャーを務めるジェーム・バーナー氏が、事業委員会で今回のプロジェクトの詳細を公表した(図1)。
図1●LADWPの事業委員会で発表された世界最大規模の「太陽光プラス蓄電池」プロジェクト
(出所:LADWP)
この発表によると、同プロジェクトはLADWPとってエネルギー貯蔵を太陽光発電に統合した最初のプロジェクトで、 130以上の競争入札参加者からプロポーザルがあったという。その中には、米国で最低価格を記録する提案が含まれていた。
プロジェクトの実施は2段階となっており、合計出力200MWの太陽光発電と出力100MW(容量400MWh)の蓄電池が2023年4月から稼働を開始する予定で、電力購入契約(PPA)の契約期間は25年となっている。注目された太陽光発電の契約価格は、MWh当たり19.97米ドル(1.997セント/kWh)で、エネルギー貯蔵の契約価格はMWh当たり13.00米ドル(1.3セント/kWh)と、太陽光と蓄電池の価格低下が一段と進んでいること印象付けた。...
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