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March 15, 2021

ワイン産地で米最大の水上メガソーラーが稼働 PPAモデルを採用、電力コストを削減し池の環境改善も

 Published at Nikkei Technology Mega Solar Business

両面発電パネルを採用

 カリフォルニアワインの発祥地として有名なソノマ郡。サンフランシスコの北約55kmに位置する。世界的にも有名なワインの産地のソノマ郡の中心であるヒールスバーグ市で、米国最大の水上フロート式メガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼働を開始した(図1)。

図1●米国最大の水上フロート式メガソーラー稼働開始
(出所:The City of Healdsburg)


 「ヒールスバーグ・水上フロート式・ソーラー」と呼ばれるこのプロジェクトの竣工式が2月末に行われた。同発電所は、太陽光パネルの出力4.78MW、連系出力約3.0MWのメガソーラーで、ヒールスバーグ市が運営する排水処理施設のため池に設置された。

 合計で1万1600枚の太陽光パネルが合わせて15エーカーの2つの池の約半分を覆っている。さらに、使用されたのはバイフェイシャル(両面発電型)パネルで、太陽が上から当たる時だけではなく、パネル背面に水面からの反射光を取り込んで発電できる仕組みになっている。

 ヒールスバーグ市公共事業部でディレクターを務めるテリー・クロウレイ氏によると、このプロジェクトは稼働したばかりで、両面発電パネルによる発電量の増加効果については、これから検証していくという。

 水上に太陽光パネルを浮かべる架台は、フロート大手の仏シエル・テール製で、パワーコンディショナー(PCS)は、独SMAソーラーテクノロジー製だ。

 米プロジェクトデベロッパーであるホワイト・パイン・リニューアブルズが、米ノリア・エネルギーとこのプロジェクトを開発した。ノリア・エネルギーは、米国で水上フロート式太陽光発電の開発・建設においてリーダー的な存在である。

 ヒールスバーグ市は、このプロジェクトから電力を購入する25年間にわたる長期電力購入契約(PPA)をホワイト・パイン・リニューアブルズと結んだ。ヒールスバーグ市は、この電力購入契約の期間中、卸電力価格と比較して約100万ドルのコスト削減を見込んでいる。..Read More Here

September 27, 2020

加州「太陽光・蓄電池マイクログリッド」、地域の担い手が連携 非常時は空港・沿岸警備に電力供給し、レジリエンス強化

 Published at Nikkei Technology Mega Solar Business

送電網の末端に位置

 米カリフォルニア州北部にあるサンフランシスコ市から北に約200マイルに位置するハンボルト郡は、同州で2番目に大きな自然の入り江であるハンボルト湾に隣接していて、さらに、レッドウッドからなる国立公園や海岸山脈もある。

 同郡は、他のコミュニティから孤立した農村で、送電網の末端に位置する。さらに、津波、地震、土砂崩れ、洪水、そして山火事などの自然災害を受けやすく、「エネルギー・レジリエンス」はこのコミュニティにとって重要な課題となっている。

 そんなハンボルト郡で、「レッドウッド・コースト・空港・マイクログリッド(RCAM)」というプロジェクトが立ち上がった。このマイクログリッドは、出力2.2MWの太陽光発電に、容量8.8MWh(連系出力2.2MW)の蓄電池といった分散型電源から構成される(図1)。


テスラが太陽光と蓄電池

 レッドウッド・コーストのエネルギー・オーソーリティ(RCA)でエグゼクティブ・ディレクターを務めるマシュー・マーシャル氏は、「RCAMは、レジリエンス対応へ必要性、大手電力会社の持続可能なスマートグリッドへの転換、そして地方自治体の発電所とエネルギー貯蔵所有への関心の高まりという背景があります」と話す。ちなみに、RCAは、コミュニティー・チョイス・アグリゲーション(Community Choice Aggregation: CCA)の1つで、日本の地域新電力にとても似ている。地方自治体の関与した電力小売事業者で、地域を独占する大手電力に対して、より高い再エネ比率で、地元に換言しながら地産地消を目指している。

 このプロジェクトに関与するプレーヤーは、以下になる。

●ハンボルト州立大学のシュアツ・エネルギー・リサーチセンター:主任コントラクター兼テクノロジーインテグレーター

●パシフィックガス&エレクトリック(PG&E):カリフォルニア州北部地域をサービス管轄とする大手電力会社で、地元の配送電網を運営

●RCA:地元のCCAで、RCAMの分散エネルギー資源(DER)の所有者兼事業の投資家(600万米ドルを投資)

●ハンボルト郡:分散型電源が設置される空港の所有者・運営者

●カリフォルニア州エネルギー委員会(CEC):地域マイクログリッド構築支援事業として、プロジェクトコストの約半分(500万米ドル)を補助金として支給

 さらに、システムのハードは、米テスラが太陽光発電と蓄電池、そして、コントローラーは米SEL社が提供する。...Read More Here

September 29, 2016

米太陽光発電市場は安泰!?、パネル価格は40セント/W! 北米「ソーラー・パワー・インターナショナル2016」レポート

Published at Nikkei Technology Online ---  北米最大の太陽光発電関連の国際展示会「ソーラー・パワー・インターナショナル(Solar Power International=SPI) 2016」(2016年9月12~14日)がネバダ州ラスベガスで開催された。

会場にマイクログリッドを設置

 スマート電力アライアンス(SEPA)と米国太陽エネルギー産業協会(SEIA)で共催するイベントは今年で13年目になる。今回は国内外から1万8000人以上が参加し、「ここ5年で最高の参加動員数です」と、SEPAで最高経営責任者を務めるJulia Hamm氏は語った。これは世界における米国市場への関心の高さを意味する。

 今回の総出展社数は650を超え、うち80社は蓄電池に関わる会社であった。蓄電池の出展社とセミナーの数が充実する中、今回は初めてマイクログリッドの特別展示とセミナーコースも加わった。会場外の駐車場には「ライブ(実際に稼働している)」マイクログリッドシステムが設置され、イベントの一部の電力消費量を賄った(図1)。

「Solar Power International 2016」(出所:SeaMove Media)

ITCの延長で安堵感広がる

 昨年のSPIでは、2016年末に打ち切られることになっていた「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる「再生可能エネルギー導入投資税控除(連邦政府政策)」の延長を国会に訴える活動と、「延長されなかったら?」という不安で、どことなく緊張感が漂っていた。

 SPIから3カ月後の12月に、米連邦議会がITCの5年間延長法案を可決し、米国太陽光発電産業は2017年以降、市場が冷え込むという悲観シナリオから免れ、関係者の間に安堵感が広がった。こうして迎えた今年のSPIは、昨年のような緊張感はなく、今までの大きな達成感と今後の飛躍に向けた「セレブレーション」的ムードがあった。

June 14, 2016

米陸軍、基地内のメガソーラーで、エネルギー安全保障を強化 民間企業と連携し、再エネ主体のマイクログリッド構築

Published at Nikkei Technology Online ---  今年6月初め、米国ジョージア州西部にある米軍最大の歩兵部隊駐屯地フォートベニング(Fort Benning)基地に連系出力30MW(パネル容量42MW)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)が運転を開始した。

2025年までに1GWの再生可能エネルギー導入

 米陸軍機関は2025年までに1GWの再生可能エネルギーを導入する目標を掲げており、今回のメガソーラーはその実現に向けた取り組みの一つである。
 目標達成のため、陸軍エネルギーイニシアチブオフィス(the Office of Energy Initiatives、以下OEI)は、民間出資による10MW以上の大規模な再エネプロジェクトを開発して遂行、そして監督する。
 エネルギー確保と、その安全保障の強化は、陸軍本来のミッションを達成する能力と効率を高めるために欠かせない要素となる。そのため再エネは、陸軍のエネルギー安全保障戦略において重要な位置付けにある。OEIが現在、開発中の大規模な再エネプロジェクトは、すでに「1GWゴール」の30%以上を占める(図2)。
図2●米陸軍のメガソーラー導入状況。
緑色=運営中のメガソーラー、黄緑色=建設中、
黄色=契約・同意、青色=評価中、そして、灰色=高潜在度プロジェクトを示す
(出所:the Army Office of Energy Initiatives)
民間企業が基地内のメガソーラーを所有し運営も担う

 現在、陸軍基地に導入されているメガソーラーは、アリゾナ州フォートフアチュカ (Fort Huachuca) 基地内にある。地元の電力会社Tucson Electric Power(TEP)社が開発・運営する連系出力18MWの発電設備で、2014年の12月に完成した。メガソーラーはこの基地の約25%の電力需要を賄っている。陸軍はTEP社と30年間の電力購入契約を結んでいる。
 フォートベニング基地に竣工したばかりの連系出力30MW(パネル容量42MW)のメガソーラー、さらに同じジョージア州に建設中の2カ所の連系出力30MWのメガソーラー(フォートゴードンとフォートスチュアート)も、陸軍基地内に設置する。...Read More Here

May 19, 2015

Born from Disaster: Japan Establishes First Microgrid Community

Published at Renewable Energy World --- Following the 2011 earthquake, tsunami and nuclear disaster in Japan, one city decided to transition to a clean, renewable future and became Japan's first microgrid community.

Although Japan's Fukushima prefecture is most commonly associated with the 2011 disaster due to the nuclear power melt-down, Miyazaki prefecture, located north of Fukushima, suffered the largest death toll, close to 10,000, and the largest flood damage in the nation.

Located on the coast, Higashimatsushima city was no exception. It had a catastrophic tsunami-caused flood, which put 65 percent of the city under water, with over 1,100 lives lost. Approximately 10,000 residents lost their homes and were forced to evacuate.


“After the disaster, some parts of the town didn’t get electricity for up to three months,” said Tohoru Ishigaki at the office of Future City Initiative under the city’s Department of Disaster Recovery Policy. “We strongly felt [after the disaster] that our responsibility was to provide reliable energy.”
Turn Local Tragedy Into a New and Vibrant Vision

To create a safe, resilient and sustainable society for the remaining population of 40,000, the city decided to deploy distributed, clean renewable energy sources. Under post-disaster recovery and reconstruction plans, the city set a bold goal to become a Net Zero Energy City by 2022, supplying the entire city with locally produced energy.

As a first step, the city turned a flood-affected former city park into a 2-MW solar photovoltaic (PV) project. This project symbolizes the city’s commitment to energy self-sufficiency. Mitsui & Co., Ltd, one of the largest trading company in Japan, completed this system in the summer 2013. The company also built PV carport systems with a total capacity of 270 kW at three locations on high ground, away from the vulnerable coastline. These sites are designated for evacuations and solar power will provide emergency power....Read More Here