米ソーラーファンデーション財団 (The Solar Foundation)、米太陽エネルギー産業協会(SIEA)、米ジェネレーション180という3つの非営利団体が発表した「より明るい将来」によるもの。
全米設置容量は910MWに
同レポートによると、全米には合計12万5000の公立・私立小中高等学校があり、太陽光発電システムを導入した学校は、そのうちの4.4%に達する。約390万人の学生が太陽光発電システムのある学校に通っていることになる。
累積の設置容量は全米910MWで1GWに近づき、年間発電量は140万MWhになった。
ソーラーファンデーション財団で、社長・エグゼクティブディレクターを務めるアンドレア・ルーケ氏は、「太陽光発電システムの導入によって学校は何百万ドルの電気代を削減でき、節約した資金で、 新しい教員の採用、施設の改善、教育と課外活動の質を高められる。そのうえ、学生はステム(STEM)教育(科学・技術・工学・数学の総合的学習)の実地体験を通じて、太陽からのクリーンエネルギーについて学べる」と語った。
コストアップでも「カーポート」が主流
州別の導入量を見てみると、最も多いのはカリフォルニア州で、合計出力489MWの太陽光発電システムが1946の学校に導入された。次いで、ニュージャージー州、アリゾナ州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州がトップ5となっている。
トップ5は全米設置量の87%を占める。トップ5以外では、ネバダ州が米国で最も高い導入率で、同州全体の23%に当たる学校に太陽光発電が導入済みである(図2)。
図2●州別の小中高等学校・太陽光発電導入容量 (累積出力・MW)(青の色が濃いほど設置容量が高い) (出所:Solar Foundation) |
学校への太陽光発電システムが拡大した背景には、コストの低下がある。
過去10年で学校に設置された太陽光発電システムのコストは67%下がり、2016年単年でも19%も下がった。2012年に出力200kWのシステムを導入するのにかかった同じコストで、現在は500kWのシステムを導入できるという。... Read More Here