会場にマイクログリッドを設置
スマート電力アライアンス(SEPA)と米国太陽エネルギー産業協会(SEIA)で共催するイベントは今年で13年目になる。今回は国内外から1万8000人以上が参加し、「ここ5年で最高の参加動員数です」と、SEPAで最高経営責任者を務めるJulia Hamm氏は語った。これは世界における米国市場への関心の高さを意味する。
今回の総出展社数は650を超え、うち80社は蓄電池に関わる会社であった。蓄電池の出展社とセミナーの数が充実する中、今回は初めてマイクログリッドの特別展示とセミナーコースも加わった。会場外の駐車場には「ライブ(実際に稼働している)」マイクログリッドシステムが設置され、イベントの一部の電力消費量を賄った(図1)。
「Solar Power International 2016」(出所:SeaMove Media) |
ITCの延長で安堵感広がる
昨年のSPIでは、2016年末に打ち切られることになっていた「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる「再生可能エネルギー導入投資税控除(連邦政府政策)」の延長を国会に訴える活動と、「延長されなかったら?」という不安で、どことなく緊張感が漂っていた。
SPIから3カ月後の12月に、米連邦議会がITCの5年間延長法案を可決し、米国太陽光発電産業は2017年以降、市場が冷え込むという悲観シナリオから免れ、関係者の間に安堵感が広がった。こうして迎えた今年のSPIは、昨年のような緊張感はなく、今までの大きな達成感と今後の飛躍に向けた「セレブレーション」的ムードがあった。