April 26, 2015

分散型太陽光の普及に赤信号、2016年にカリフォルニアで設置上限値に到達

Published at Nikkei Technology ---  前回の記事で紹介した「ネットメータリング」は、分散型太陽光発電システムによる“自産自消”を促すための制度である。太陽光発電による発電量で住宅などの電力消費量を相殺しながら、余剰発電量は次の月に繰り越して電気料金を削減する。この制度は、米国の分散型太陽光発電システムの普及に大きな役割を担ってきた(前回の記事)。

 電力会社が余剰電力の購入価格を下げて、分散型太陽光発電システムの導入にブレーキをかけようとしていることを前回説明した。こうした電力会社の動きとは別に、早ければ2016年にも一部の地域でネットメータリングの見直しが始まる可能性がある。それには、分散型システムの導入を制限する「総設置容量上限」が関係する。

キャップを設置

 州や電力会社のサービス管内で、法律や規制で定めた「キャップ(CAP)」と呼ばれる、ネットメータリングの総設置容量の上限がある。ネットメータリングを活用する分散型太陽光発電システムの総設置容量上限に達すると、電力会社は分散型太陽光発電システムの設置を基本的に拒否できるようになる。
Net Metering Cap by State, Credit: National Renewable Energy Laboratory


 ネットメータリング制度は、州の法律や州の公益事業委員会が定めたものである。各州で電力を販売する電力会社は、遵守する義務がある。州主導であるため、接続できるシステムの規模や余剰電力の取り扱い方、余剰電力の購入価格などが、州によって大きく異なる。もちろん、設置容量上限の値や、上限の決め方も州によって違う。州によっては、上限を州の再生可能エネルギー導入目標と同じにしている場合もある。

 上限を定める基準として最も多く使われているのは、州または各電力会社の最大電力需要である。参照年と呼ばれる、特定の年の最大電力需要を上限の計算用に使う。ネットメータリング制度を施行しているのは、全米50州のうち43州とワシントンDCであり、この中の22州が最大電力需要を上限の基準に用いている。例えばユタ州は、2007年の最大電力需要の20%を総設置容量の上限としている。イリノイ州やミズリー州は、前年の最大電力需要の5%で上限を計算する。。。Read More Here