November 5, 2020

人気の「ソーラー放牧」、150MWサイトで羊1050頭の計画も 機械除草から脱却で、O&MコストとCO2 削減

Published at Nikkei Mega Solar Business

「ソーラー・グレージング」で650頭

 米ソーラー・シープLLCのオーナであるジュリ・ビッショプ氏は現在650頭を超えるシープ(羊)を米国東海岸のニュージャージー州で飼っている。同氏の羊は、太陽光パネルが何十列にも渡って設置されている数十エーカーの牧草地で放牧されている。

 ソーラー・シープLLCは、ニュージャージー州中南部にある地上設置型メガソーラー(大規模太陽光発電所)に「植物管理サービス」を提供している。

 このサービスは一般的に「ソーラー・グレージング(放牧)」と呼ばれ、羊を主にした家畜を利用した地上設置型太陽光発電所の除草作業を含む植生管理方法である。太陽光発電所オーナー、またはデベロッパーに包括的な土地利用法を提供するこのサービスは、現在、米国で人気が高まっている(図1)。

図1●メガソーラーで放牧される羊
(出所:Solar Sheep LLC)


「馬」から「羊」に転身

 「ソーラー・シープ」は元々ソーラー用のビジネスではなかった。さらに、ビッショプ氏は羊ではなく、馬のブリーダーであった。同氏が羊に関わり合うようになったのは、同氏のマンディという名の牧牛犬の一種であるオーストラリアン・キャトル・ドッグを牧羊犬にトレーニングするためにまず数頭の羊を購入したことがきっかけになった。

 その後、数頭の羊がさらに増え、同氏は馬のブリーダーから羊のブリーダーに転身した。 同氏が育てる羊の種類は米国で開発されたカターディン羊と呼ばれ、羊毛ではなく食肉(ラム)や繁殖用である。

 同氏が自宅の農場で羊を飼育し始めた頃、増える羊を育てるのに十分な牧草地を持っていなかった。ある日、車を運転していた時、草やクローバーがたくさん茂る15エーカー(約6ha)に及ぶソーラーファームが目についた。 「ここは、自分の羊にもってこいの場所。きっと誰かが草刈りにお金を払っているはず。私の羊だったら(除草を)より簡単にできる」と思い、その太陽光発電所の事業者に交渉に向かった。...Read More Here