350以上の市長が「パリ協定」目指す
昨年6月に米トランプ政権が、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱すると発表した時、世界各国から反発の声が上がり、米国の再生可能エネルギー市場が大きく後退すると予測された。そんな海外の懸念と裏腹に、国内の市や州の地方自治体、さらに企業が団結を強め、「『ワシントン(連邦政府)なし』でも米国は再エネ目標を達成する」と、独自に気候変動対策に取り組む動きが加速した。
実際、トランプ政権がパリ協定からの離脱を発表した後、米国各地の市長で構成される「温暖化対策市長同意(Climate Mayors Agreement)」の加盟者が急増し、現在では350以上の市長が、独自にパリ協定の目標達成を目指す方針としている。
さらに、温室効果ガスの排出削減にとどまらず、地域の消費電力を全てクリーンな再生可能エネルギーで賄うと公約する地方自治体も急増した。
2018年7月現在、再エネ100%を条例化した地方自治体が全米に71ある。そのうち、5つの地方自治体はすでに再エネ100%を達成している。さらに、再エネ100%を条例化しようとキャンペーン中の市は150を超える(図1)。...Read More Here