2030年目標に近づく
3つのプロジェクトのうち2つは、同社が今年6月に発表した電力調達のための提案依頼書(RFP)の公募によるもので、契約期間25年にわたる均等化発電原価(LCOE:Levelized Cost Of Electricity)の値が、34.2米ドル/MWh(3.42米セント/kWh)となっている。
ちなみに、米エネルギー省(DOE)は1年前、「2030年までに太陽光発電のコストを2020年比で半分にする」という「2030ゴール」を発表した。その中に、メガソーラーのコストを、「2020年には6米セント/kWhまで引き下げる」という目標が含まれているが、その目標は今年すでに達成された。さらに、「2030年には3米セント/kWhまで引き下げる」という目標も立てているが、今回のプロジェクトはこれにほぼ近い水準まで来ている。
図1●サンショット太陽光発電コスト2030年ゴール (出所:The Department of Energy) |
「米入札案件で最安値」
エヌヴィ・エネルギー社の今回の公募では、公共事業規制政策法(PURPA:The federal Public Utility Regulatory Policies Act)によって認定された再生可能エネルギー発電所を含む「認定施設(QF)」からの 長期電力購入契約になっている。同社が選択したのは、連系出力25MWの「テクレン・ソラー3」と、同じく25MWの「テクレン・ソラー4」で、同州の公益事業委員会から認可が下りた場合、2020年9月1日までに稼働する計画である。
2つのプロジェクトは174パワーグローバル社によるもので、 同社がネバダ州ボルダー市に現在開発中の「テクレン・ソラー1」と「テクレン・ソラー2」(計300MW)の隣接地に建設される予定である。
174パワーグローバル社は韓国ハンファグループの発電事業に携わるハンファエナジー社の子会社で、「テクレン・ソラー3」と「テクレン・ソラー4」に設置される太陽光パネルはハンファグループの会社の1つで世界最大規模の太陽光パネルメーカーであるハンファQセルズ社が高効率単結晶パネルを提供するとみられる。この2つのメガソーラーは1軸追尾式システムを使用し、年間発電量は7万2622 MWhとなっている。
エヌヴィ・エネルギー社で再エネとスマートインフラ部門でシニア・バイスプレジデントを務めるパット・エガン氏は、「『テクレン・ソラー3』と『テクレン・ソラー4』は米国で入札にかけられた太陽光発電の電力購入契約の中で最も低価格」とコメントしている。... Read More Here