May 30, 2016

米大手電力、世界最大のデータセンター向けに「100%再エネ」プラン 環境目標を掲げる大規模需要家の“離脱”を阻止

Published at Nikkei Technology Online --- ネバダ州と言えば、広大な自然からなるグランドキャニオンとカジノの「眠らない街」ラスベガスの2つの観光スポットで有名である。そんなネバタ州をサービス管轄にする大手電力会社NV Energy社が、「100%再生可能エネルギー」電力プランの提供を開始した。背景には、地球温暖化対策と持続可能な社会の構築を目標に掲げる大規模電力需要家に対し、二酸化炭素の削減目標をサポートする狙いがある。


 家具世界大手のイケアを始め、ナイキ、グーグル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、スターバックス、ウォルマートなど、世界的なリーディングカンパニーは地球温暖化対策の1つとし、全ての事業所で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標と掲げている。これらの企業は目標を達成するために、屋根置き太陽光発電などの分散型発電をオフィス、または工場などに設置したり、メガソーラー(大規模太陽光発電所)のディベロッパーと長期電力購入契約を結んだりするケースがある。
 米国ネバダ州ラスベガスに拠点を持つSwitch社も例外ではない。同社はSUPERNAPと呼ばれるデータセンターの開発・運営とコロケーションなどのサービスも提供している。膨大な電力を使用し、1000以上のクライアントのミッションクリティカルなビジネスをサポートする。
ネバタ州レノに計画中のSwitch社のSUPERNAPデータセンター(出所:Switch社)

データセンターの電気を再エネ100%に
 同社は現在、ラスベガスで9つのデータセンターキャンパスを運営しており、総面積151万926平方フィートになる。さらに3つのデータセンターを建設している(総面積119万8348平方フィート)。また、ネバタ州北部に位置するレノではデータセンターキャンパスを建設中(総面積120万947平方フィート)で、さらに6つのデータセンターキャンパス(総面積528万6294平方フィート)の建設を予定している。
 レノのデータセンターが完成すると、世界最大のデータセンターになる(図2)。ちなみに、出品・販売・輸出できるオンラインマーケットプレイスを提供する米EBay社はレノのデータセンターの新顧客である。..Read More Here