Published at Nikkei Technology --- ハワイ州が、あの手この手で電気自動車(EV)の普及に力を入れている。高速道路の優遇に、駐車場や充電の無料など、とにかくEVユーザーに手厚い施策を次々と繰り出している。背景には、自動車による化石燃料の消費量が多く、州内のガソリン価格が高いという深刻な事情があるようだ(関連記事)。
2014年にハワイ州が消費した14億ガロン以上の石油のうち、自動車などの陸上交通機関が最大の4.5億ガロンを消費した。ハワイ州のガソリン価格も全米でトップのため、自動車による石油燃料の消費量削減は、重要な政策課題の1つになっている。
1000台中4台がEV
米国政府の2014年の統計によると、ハワイ州はEVの導入量でカリフォルニア州に次ぐ全米2位であった。ハワイ州で登録された新車に占めるEVの比率は、1000台に4.2台の割合という。ちなみにカリフォルニア州では、1000台に5.5台の割合である。
ハワイ州はEV導入を拡大するため、高速道路での優遇や駐車料金の免除、無料の充電設備の整備などを推進している。このうち高速道路での優遇は、「HOV(high-occupancy vehicle)車線」と呼ばれる同乗者が複数以上の車が優先的に走れる車線を、EVであれば同乗者がいなくても通行できる制度がある。...Read More