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August 25, 2020

米加州で大停電!、再エネ導入で前進も系統の安定運用が後手に 「世界5位の経済大国」でも、電力網は発展途上国以下!?

 Published at Nikkei Mega Solar Business

「革新的な州にとって容認できない」

 依然として、世界を脅かす新型コロナウイルスで自粛ムードが続く中、米国では8月中旬に突然、猛暑が訪れた。とはいえ、夏なのだから当たりのことにも思える。

 そんななか、世界をリードするハイテク企業が集まるシリコンバレー、世界を魅了するエンターテイメントが生まれるハリウッドなど、世界の先端を走るカリフォルニア 州で、何と電気の供給不足で、停電に陥ってしまったのだ。

 カリフォルニア州を1つの国だとすれば、その経済規模は英国を上回り、米中日独に次ぐ世界5位に相当する。そんな先進経済大国で、猛暑によって停電が起きた背景には、どんな事情があったのか。電力系統は、途上国並みということなのだろうか。

 同州のギャビン・ニューサム知事は今回の停電を「国の最大かつ最も革新的な州にとって容認できない、不適合」と表現した(図1)。


図1●電力の専門家と今回の電力不足の緊急会議を行うカリフォルニア州知事(黄緑色の囲み内)
(出所:Office of Governor Gavin Newsom)


 国内のメディアでは、不十分な電力供給のために同州が計画停電を実施することは、2001年のエネルギー危機以来、ほぼ20年ぶりと報道されている。だが、実際には、「停電」に関して言えば、もっと頻繁に起こっている。

停電すると自家発電機がうなり声

 筆者はサンフランシスコから南に車で約1時間の、空高くそびえ立つ赤スギで有名な州立公園近くに住むが、ここ数年間で何回停電に見舞われたか、とても数え切れない。

 強風が吹くと停電。雨が続くと停電。乾燥が続くと停電、と言った具合だ。

 特に、強風と乾燥が重なった場合、老朽化して整備の不十分な送電線が火元になり大規模な山火事を起きるのを防ぐため、数百万人の電力を停止するという意図的な停電も起こる(図2

 こんなに脆い電力網を持つのは、米国内のみならず、世界でもトップ規模の大手電力会社パシフィック・ガス&エレクトリック(PG&E)なのである。こんな状態であるから、地域の住民のほとんどは自前のジェネレーター(自家発電機)を持っており、停電とわかると、各自外に出て、ジェネレーターをブルンブルンと稼働させるのである。停電が2時間続くのか、2日以上になるのかも分からない、全く発展途上国のような生活になる。

「複数の災厄」で破滅的に

 問題の停電は8月14日の夕方に始まった。

 カリフォルニア州の送電系統を管理するカリフォルニア独立系統運用機関(CAISO)は、停電後、初めての公的な声明で、今回のイベント(停電)を「パーフェクト・ストーム」と表現した。これは、「複数の災厄が同時に起こり、破滅的な事態に至ること」を意味する。Read More Here

August 16, 2020

「草花に囲まれた」メガソーラー、周辺農家と共存共栄 発電所内に在来種を育て、ハチの繁殖を促す

 

「ポリネーター」の繁殖を促す

 米国食用鶏肉生産・加工大手のパーデュー・ファームズ(Perdue Farms)の本社が隣接する土地に、年間発電量3700MWh、出力2.8MWの地上設置型のメガソーラー(大規模太陽光発電所)がある。太陽光パネルの周りには、ブラックアイドスーザン、アルシケクローバー、ノコギリヒマワリ、細い葉のトウワタ、パープルコーンフラワーなど、地域の在来植物を含む41種類の異なる花や草が植えられている。

 2018年に播かれた植物の種は今年2020年の春にようやく花を咲かせ、今年6月、メリーランド州サリスベリに本社を構えるパーデュー・ファームズは、「ポリネーター(花粉媒介者)に親切な」太陽光発電設備を米国鶏肉生産産業で最初に導入した会社と発表した(図1)。

図1●ハルシャギク、セイヨウノコギリソウが生える「ポリネーターに優しい」太陽光発電設置
(出所:Perdue Farms)

 米農務省によると、米国の農家が作物の受粉を依存しているミツバチなど、 ポリネーターが大幅に減少しているという。農家は、この深刻なミツバチ不足に悩まされているのだ。

 米エネルギー省のプロジェクトの一環として、アルゴンヌ国立研究所は、太陽光発電設備の周りのエリアが、ポリネーターに有益な植物を生息させる理想的な場所であることを見出した。そうしたなか、ここ数年、米国では、ポリネーターの生息地を保護するために、「ポリネーターに優しい太陽光発電」の開発が進んできている。

「周辺農家にも役立ちたい」

 今年で、創立100周年を迎えたパーデュー・ファームズでサステナビリティ部の副社長を務めるスティーブ・レビッツカイ氏は、「太陽光パネルを敷き詰めた5エーカー をポリネーターに優しい生息地にすることは、考えるまでもないことでした」と語る。

 さらに同氏は、こう続けた。「現在、ポリネーターの生息が、同社の鶏の育成に重要な成分の1つである大豆、そして様々は果物や野菜の収穫を増やすのに重要な役割を果たすのは多くの研究で立証されています。そのため我々は地球環境問題への貢献だけでなく、本社付近の農家にも役に立とうと考えたのです」

 「従来、太陽光発電の架台の下は、砂利や草で覆われていますが、こうした地表面の管理は、ポリネーターの生息地を新たに作り、維持するコストとほぼ同じなのです。ポリネーターにとって有益なグラウンドを作ることは経済的な障害にはなりません。これらの利点から、我が社では、今後の太陽光発電導入には『ポリネーターに親切な』グラウンドを設ける計画です」――。...Read More Here

October 6, 2019

米の電源構成、「2030年まで太陽光2割」を目標に! 累積導入容量は500GW超!

Published at Nikkei Technology ---

 北米最大の太陽光発電関連の国際展示会「ソーラー・パワー・インターナショナル(Solar Power International=SPI) 2019」(2019年9月23~26日)がユタ州ソルトレイク市で開催された。このトレードショーは、北米最大のエネルギー関連イベントで、スマート電力アライアンス(SEPA)と米国太陽エネルギー産業協会(SEIA)による共催となる。
 このイベントは、2004年から続いており、ユタ州での開催は、今回が初めて。今年は700を超える出展者と国内外から1万9千人以上が来場した。
 今回のSPIでは、SEIAが2030年に向けたエネルギー転換を目指す「ソーラープラス10年間」というロードマップを発表した。このロードマップは、太陽光発電が米国の総発電量に占める割合を現在の2.4%から2030年までに20%に引き上げようという戦略的ビジョンである(図1)。
図1●ユタ州ソルトレイク市で開催されたSPIで2030年のビジョンを発表するSEIAのCEO
(出所:SEIA)

 2010年代、米太陽光発電産業は年間平均50%で成長を遂げ、累積導入容量は69GWを超えた。現在同産業は 年間170億ドルの収益を生み出し、24万2000人が従事している。
 SEIAによると、「2030年までに20%」の目標が達成されると、太陽光を巡り、2030年までに以下のような設備状況になっていると予想している。
 それは、(1)累積500GW以上の太陽光発電が導入(これは、2030年の年間導入量の77GWを含む)、(2)今後10年間で3450億ドルが太陽光発電の開発・導入に投資、(3)太陽光発電の新規導入量が、今後10年間に年間約18%で成長、(4)太陽光発電設備が1400万以上の屋上に設置、そして(5)太陽光発電が150基の石炭火力を置き換えるのに十分な電力を供給するーーといったクリーンな成長をもたらすという(図2)。
図2●「2030年までに20%」を達成するための年間太陽光発電導入(MW)推移(青色:住宅用、黄色:商業用、水色:発電事業用)
(出所:SEIA)

 しかし、この野心的なビジョンを実現するためには、いくつかの課題を解決していかなくてはならないという。そこでSEIAは、(1)コラボレーション、(2)市場加速要因(アクセラレーター)、(3)市場手段と政策牽引、そして(4)成長の管理――という4つの柱をビジョン達成の必要条件に加えた。...Read More Here

August 8, 2019

「太陽光の次は蓄電池」、州政府が相次いで普及政策を導入 電力会社への「調達義務付け」や「補助金プログラム」など

Published at Nikkei Technology ---

 2年前、米国カリフォルニア州太陽エネルギー産業協会の政策アドバイザーが 、「2017年のエネルギー貯蔵市場は、太陽光発電市場が2007年にいた位置にいる」と言っていた。つまり、エネルギー貯蔵市場は、太陽光発電の10年後を追っていると評価されている。
 太陽光発電市場の成長過程を振り返ると、1990年代の終わりから2000年代の初めは「コストが高い」とされ、補助金など州政府による政策的な後押し無しでは、市場は拡大できなかった。しかし、コスト削減が加速されると、市場も飛躍的に拡大し、公的な支援からも徐々に「卒業」できるようになった。
 エネルギー貯蔵は今米国では成長初期の段階で、太陽光発電のようにさらなる成長には政府のサポートが必要なのである(図1)。
図1●カリフォルニア州の年間エネルギー貯蔵導入量(MW)
(青色:年間、黄色:累積、出所:CALSEIA)

 今年7月末、エネルギー貯蔵テクノロジー・アドバンスメント・パートナシップ(ESTAP)が、「エネルギー貯蔵の州政策ベストプラクティス(効率的な実践方法)」と題したセミナーを開催した。ESTAPとは、エネルギー貯蔵技術の普及を米国で加速させることを目的とした情報共有プロジェクトで、米エネルギー省(DOE) から資金を提供され、サンディア国立研究所によって管理されている。
 以下の地図は、2019年第1四半期時点における州別のエネルギー貯蔵に関する推進策の段階が示されている(図2)。グレー以外の州は、すでに何らかの推進策が考慮または、実施されている。特に、緑色の州は「リーダー」的に存在で、3つ以上のエネルギー貯蔵の推進策が成立している。米国ではエネルギー貯蔵の導入政策が至る所で始まっているのがわかる。...Read More Here

December 11, 2018

米加州で新築住宅への「太陽光の義務付け」、正式に決定 全米の波及した場合、累積導入量は200GW超に!

Published at Nikkei Technology ---

「義務化」で太陽光の新築市場は5倍に

 米国カリフォルニア州で「新築住宅への太陽光発電設置の義務付け」が正式に実施されることになった。
 今年5月にカリフォルニア・エネルギー委員会(CEC)は、2020年1月より新築住宅に太陽光発電の設置を義務化する規制を承認していた。だが、この「新しい規制」を実現するためには、カリフォルニア州建築基準委員会(CBSC)から最終承認を受ける必要があった。
 そして、今月5日にCBSC全委員の同意で「義務付け」を承認した。これにより、同州は晴れて、全米で初めて州政府による新築住宅への太陽光発電設置を義務化した州になる。
 カリフォルニア州の公表データによると、現在同州では年間に約15万軒の新築・既築住宅に太陽光が設置されており、そのうち新築住宅は約10%の1万5000軒に過ぎない。 同州では年間に平均8万軒の新築住宅が建てられている。「義務化」により 2020年以降、全新築住宅に太陽光が設置されると仮定すると、新築向け市場は、実に約5倍に急拡大する。
 米太陽エネルギー産業協会(SEIA)は、カリフォルニア州の「義務付け」により、2020~23年の間に年間平均200MW 、累計800MWの太陽光の設置が後押しされると推計している。
 一方で、 米国の環境保護に関する政策の分析・研究を行う非営利団体・エンバイロメント・アメリカは、この推計でさえ「控えめ」とし、実際にはこの「新しい規制」により、2045年までにカリフォルニア州で5GW以上の 太陽光が新築住宅に導入されると予測している。

全米に波及すれば「エネルギー革命」に

 同団体は、カリフォルニア州と同じような政策が、全米の町、都市、州などで採用されれば、その効果は革命的なものになり、米国のクリーンエネルギーへの転換を加速させるとしている。仮に2020~26年の間に米国内に建てられる新築住宅の全てに太陽光発電を導入すると、現在設置済みの太陽光の累積導入量を上回る規模に匹敵し、2045年までには新築住宅への太陽光設置容量は全米の累積導入量の3〜5倍の203GWに達すると予測している(図1)。
図1●「新築住宅への太陽光義務化」で増える米国累積太陽光導入量(注:青線が新築住宅の設置容量、赤点線が現在の米国累積太陽光導入量)
(出所:The Environment America)
[画像のクリックで拡大表示]
 米国は現在、1100万世帯の電力供給量に匹敵する太陽光発電を備えており、その設置量は、ほんの数年前と比べて劇的に増加している。住宅の屋根上太陽光は、もはや一般的になってきたものの、それでも米国では毎年数十万の住宅が太陽光なしで建設されている。
 化石燃料が燃やされる電力事業の発電部門は、米国の温室効果ガス排出量全体の約28%を占め、 2番目に大きな排出源である。エンバイロメント・アメリカは、太陽光発電はクリーンエネルギー転換への重要な役割を担っているとし、石炭・石油の火力発電からソーラーエネルギーへの転換は温室効果ガスの排出量を削減するだけではなく、人間の健康に害を与える化学物質、粒子状物質などによる大気汚染を減らして公衆衛生を改善するという。さらに、屋根上の住宅太陽光はホームーオーナーにとって家計の節約にも貢献するとしている。...Read More Here

May 10, 2018

太陽電池20年史に見る“栄枯盛衰” 20年前のトップ10企業、今は何処?

Published at Nikkei Technology --

産業を作った日米独の推進策

 今から約20年前の1997年、世界の太陽電池市場が初めて年間出荷量100MWを超えた。その当時、日本では新エネルギー財団(NEF)が住宅用太陽光発電システムへ補助金を出す「住宅用太陽光発電モニターシステム事業」、米国では電力会社に再生可能エネルギーの供給を義務付ける「再生可能エネルギーポートフォリオ基準法(RPS)」、そしてドイツでは「10万の屋根計画」など、政府による融資や補助金などによる推移策が進められていた。
 太陽光発電市場のリサーチ・コンサルティング会社の米SPV Market Research の創立者でチーフ・マーケットリサーチ・アナリストであるPaula Mints氏によると、日本の住宅用補助金、米国のRPS、そしてドイツの低利融資が、現在の太陽電池産業を築き、草創期の「パイオニア」を育てたと述べている。
 太陽電池産業は、1997年の「100MW到達」を機に、さらなるスケールメリットの追求が課題となり、「10年後の2007年には1GW産業を目指そう」との動きも出てきたという。そして、2017年には、世界の太陽電池モジュール(太陽光パネル)出荷量は、そのさらに10倍の約10GWにまで飛躍した。
 SPV Market Research社のデータによると、この20年間における太陽光市場の年平均成長率 (CAGR )はなんと40%に達する(図1)。...Read More Here
図1●世界の太陽電池モジュールの出荷量推移
(出所:米SPV Market Research)

February 7, 2018

「再エネ後進州」アラバマに72MWのメガソーラー稼働のワケ ウォルマート社の「再エネ100%」向けに建設、トヨタも続くか?

Published at Nikkei Technology Online ---  米国南部に位置するアラバマ州は、先月トヨタ自動車とマツダが合併新工場の建設を発表したことで、ようやく日本でも知られるようになったが、太陽光発電に関して全米でも遅れた「再エネ・後進州」と見られている。
 アラバマ州は気候変動対策の取り組みや、再生可能エネルギー導入の普及政策もほとんどない。実際、カリフォルニア、ノースカロライナ、アリゾナ州など太陽光発電の導入が活発な州では通常、発電用太陽光発電所の導入を促進する再エネ導入基準(RPS法)と分散型太陽光発電用のネットメータリング制度を整備しているが、アラバマ州にはどちらもない。さらに、同州では、太陽光発電を電力会社の送配電網に接続する際の系統連系も標準化されていない。
 米国太陽エネルギー産業協会(SEIA)のデータによると、2017年9月末までに累積49.3GWの太陽光発電が全米で導入されている。そのうち、カリフォルニア州は40%強の20.1GWを占め、一方、アラバマ州はわずか約0.2%で128MWにすぎない。
 そんな中、2017年末アラバマ州で連系出力72MW (太陽光パネル容量111 MW)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼働を始めた(図1)。
図1●ウォルマート社の再エネ調達で設置された連系出力72MWのメガソーラー
(出所:Swinerton Renewable Energy)

再エネ「利用」に5つの選択肢

 RPS法もなく、ネットメータリング制度もないアラバマ州でメガソーラーが設置された理由は、「再エネ100%」を目標に掲げる企業の「再エネ・ニーズ」に対し、地元の電力会社が応えなければならなかったからだ。...Read More Here

December 20, 2017

米国の州で始まった太陽光・新買取制度の「革新性」 大規模案件の入札結果に連動、農地などに「特別加算」も

Published at Nikkei Technology Online ---

州の目標に「太陽光1.6GW」

 米国マサチューセッツ州は2017年11月、太陽光発電システムの新しい買取制度をスタートさせた。メガソーラー(大規模太陽光発電所)の入札での落札価格をもとに、小・中規模の太陽光発電の買取価格が設定される「ハイブリッド」型にしたのが特徴だ。
 同買取制度は、マサチューセッツ州が定めた再生可能エネルギーの導入目標である「Solar Massachusetts Renewable Target(SMART)」の頭文字をとって、「スマート・ソーラープログラム」と名付けられた。同州は、今後数年間で連系出力合計1.6GWの太陽光発電システムを導入する目標を掲げている。プログラムの対象となる太陽光発電システムのサイズは25kW以下の小規模案件から5MWのメガソーラーまで幅広く設定している(図1)。
図1●1.6GWの太陽光の導入目標を掲げた
(出所:Massachusetts Department of Energy Resources)

 マサチューセッツ州はこれまで、RPS(Renewable Portfolio Standard:再生可能エネルギー・ポートフォリオ基準)法に基づき、太陽光発電・環境価値(Solar Renewable Energy Credit:SREC)買取制度を導入し、既に連系出力1.6GWが導入済みだ。
 しかし、SREC買取制度は株式市場のように価格変動が大きいため、太陽光発電事業者にとっては将来の収入予測が難しく、ファイナンスに課題があった。そのため今回は買取価格を長期間固定し、安定的かつ継続的な収入を確保することでビジネスリスクを下げ、資金調達を容易にする狙いがある。

200MWごとに4%ずつ低下
 スマート・ソーラープログラムの運用では、1.6GWを200MWずつの8つの「ブロック」に分け、ブロックが埋まるごとに買取価格が4%ずつ下がる。これは「逓減ブロック」と呼ばれるモデルで、需要の拡大に応じて価格が低下する仕組みである。... Read More Here

September 28, 2017

US Solar Market Can Remain Strong in 2017, Even with the ITC Ruling

Published at Renewable Energy World --- Last Friday, the U.S. International Trade Commission (ITC) ruled in favor of Suniva and SolarWorld, having found that they suffered injury from the flood of cheap imports. Will this ruling dreadfully affect the U.S. PV market this year?

“There is enough inventory in the channel to keep projects going for a while,” Paula Mints, founder and chief analyst of SPV Market Research, said, implying that the U.S. market will most likely grow, instead of shrink. In fact, the “Global Analysis for the Markets for Solar Products and Five-Year Forecast 2016-20121” published by SPV Market Research shows upward trends in two scenarios.

For the Five-Year Forecast, there are three scenarios — low, conservative, and accelerated. According to Mints, for the low forecast, the impact of the decision including a significant increase in module and cell prices and low inventory was weighted more heavily, therefore showing a slight year-over-year decline.

Both conservative and accelerated scenarios for 2017, however, show an annual market growth of 36 percent and 46 percent, respectively. In these scenarios, available inventory in the channel and some panicked buying caused by the “tariff scare” were taken into consideration.

“Right now, there is still inventory in the channel. It will be worked off quickly for smaller participants and more slowly for large project participants,” Mints said.... Read More Here

Credit: SPV Market Research

September 26, 2017

米電力会社が系統・需要側の双方で「蓄電池導入プラン」 蓄電池市場は327MWから2020年に2.5GWに急拡大へ

Published at Nikkei Technology Online ---

2017年に207MWの蓄電池を接続

 電力需給のバランス、電力系統の安定化、ピークカット、ピークシフト、バックアップ電源、調整火力の代替など多彩な機能・利点をもつ「電力貯蔵システム」の導入が、米国で拡大し始めている。発電所や変電所に併設される大規模蓄電池だけでなく、家庭や事業所、工場など需要家側の中小規模の蓄電池システムの導入も増え始めている。
 「まだ小規模ですが、蓄電池市場の成長は加速しています」――。電力会社で構成される米スマート・エレクトリック・パワー協会(SEPA)でCEO(最高経営責任者)兼社長を務めるジュリア・ハム氏は、9月中旬に開催された北米最大の太陽光発電関連の国際展示会「ソーラー・パワー・インターナショナル(Solar Power International=SPI) 2017」で、こう語った。実際、SEPAによると、昨年出力207MW(容量257MWh)の蓄電池が電力系統に接続された。
 SEPAは電力会社を対象に実施したアンケートをもとに、「2017年電力会社電力貯蔵市場概念」というレポートをSPI開催に先駆けて発表した。全米の115電力会社がこの調査に参加した。ちなみに、米国には約1億3000万の需要家(顧客口座)がおり、民営・公営など3000以上の電気事業者が電気を供給している。アンケートに参加した電力会社の契約顧客数は、7500万以上に達し、全米の電力需要家の58%を占める。
 この調査結果によると、2016年末時点で累計622MW(661MWh)の蓄電池が設置されている。つまり、2016年だけで累積容量の39%が導入されたことになる。ここにきて、いかに急速に蓄電池が普及し始めたかが分かる(図1)。
図1●州別累積電力貯蔵システム導入容量(MWh)
(出所:SEPA)

カリフォルニア州が半分以上を占める

 2016年の蓄電池導入データを州別に見てみると、太陽光発電と同様に、カリフォルニア州が120.5 MW(176.6 MWh)と、群を抜くナンバーワンで、出力で58%、容量で69%を占めた。2位はインディアナ州の22 MW( 20.8 MWh)、2位はオハイオ州の16.1 MW(16.2 MWh)となっている。
 カリフォルニア州では蓄電池に対する政府の推進策と助成制度が充実している。同州は、2010年に州の民間電力会社3社に対し、2020年までに1.3GWの電力貯蔵システムを導入することを義務付けた。1.3GWのうち50%は電力会社所有となっている。...Read More Here

July 18, 2017

米で主役に躍り出る蓄電池、2025年までに35GW目指す: 北米「インターソーラー・電気エネルギー貯蔵2017」報告

Published at Nikkei Technology Online --- 太陽光導入のカギは蓄電池

 太陽光発電関連で北米最大規模の総合イベント「Intersolar North America(北米インターソーラー)」(2017年7月10~13日)が、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催された。

 同展示会は、今年で10年目を迎えるが、昨年に続き今年も、蓄電池およびエネルギー貯蔵システムの展示会である「ees North America(北米電気エネルギー貯蔵)」と同時開催となった。

 両イベントは、3日間の専門セミナーと展示会・技術講演会で構成される。今後太陽光発電の導入を拡大するには、蓄電池が大きなカギを握ると共に、技術革新が相次いでいることから、蓄電池が主役のイベントとなった(図1)。
図1●サンフランシスコで同時開催された
「ees North America(北米電気エネルギー貯蔵)」
(出所:Solar Promotion International GmbH・2017年7月)

「ベーコン」と「スイスアーミーナイフ」

 今回の展示会を取材して印象的だったのは、蓄電池の代名詞として、食材の「ベーコン」と「スイスアーミーナイフ」いう言葉を頻繁に耳にしたことである。

 「ベーコン」は、卵、サンドイッチからチョコレート、アイスクリーム、そしてカクテルのマティーニまで合う食材。「スイスアーミーナイフ」は、ナイフとしてだけでなく、缶切り、ドライバーなど多くの機能を備えた道具である。

 カリフォルニア・エネルギー貯蔵協会の共同創立者でストラージェン・コンサルティング社のチーフテクノロジーオフィサーを務めるジャニス・リン氏は、「エネルギー貯蔵は、ベーコンのようで、何とでも合わせやすい」と語る。

 中でも蓄電池は、太陽光、風力、ガスタービンなど異なる発電所と併設でき、発電から配電段階まですべてのプロセスに対応できる。さらに、バックアップ電源、周波数調整、再エネ導入拡大、ピークカット、インバランス調整、送配電網の増強、送配電網の投資抑制など多様な機能や役割を期待できる。

 ees North Americaの展示会場で開かれた「エクザクティブ討論」では、蓄電池産業からの4人のエキスパートが参加して将来の蓄電池市場について討論した。中でも、蓄電池市場が今後拡大するための要因として、「高い再生エネ普及率」、「電気料金制度の変更」、「補助金制度」について活発な議論が交わされた。...Read More Here
図2●「北米電気エネルギー貯蔵」の展示場ステージでの
「エクザクティブ討論」
(出所:Junko Movellan)

May 31, 2017

保護措置で米国が世界で最も太陽電池の高い国に!? 米国の世界における生産量シェアはわずか「1%」

Published at Nikkei Technology Online ---  今年4月に破産届けを申請した米太陽電池メーカーのサニバ社(Suniva,Inc.)は、米国国際貿易委員会(International Trade Commission:USITC)に対し、輸入太陽電池用セル(発電素子)に新たな関税、そして米国以外で生産された太陽光パネルに最低価格を課すように提訴した。

 これは、中国、東南アジアから不当な安値で輸入されてくる太陽電池セル、パネルから米国太陽光発電製造業を保護するためである。

 サニバ社は、2007年に創立され、米国ジョージア州メトロアトランタに本社を置く高効率結晶シリコン太陽電池セル・パネルメーカーで、ジョージア州でセルを生産、ミシガン州でパネルを組み立てていた(図1)。昨年秋にはセルの生産規模を200MWから400MWに拡大すると発表し、12月には新しいパネル製造工場の着工式を行ったばかりであった。

図1●サニバ社の米国内でのセル工場(出所:Suniva)


米太陽電池製造業の「緩慢な死」

 同社は破産に至った理由を「アジア(メーカー)における生産過剰によって、太陽電池は世界的に供給過剰となった。そのため、(低価格の)輸入品が継続的に米国内に流入し、国内製品に対する価格下落の圧力が強まった」としている。

 米SPV Market Researchの創立者・チーフマーケットリサーチアナリストであるポーラ・ミンツ氏は、「米国(太陽光発電)製造業の長く、緩慢な死」と、この米国内における製造業の衰退していく事態を表現している。

 2012年には、米国が中国から輸入する結晶シリコン型太陽電池セルに対する反ダンピング税(AD)及び不当な補助金に対する相殺関税(CVD)賦課命令が出された。

 今回、サニバ社は、米国際貿易委員会に対し、「米国太陽光発電産業のためのグローバルセーフモード」と題した貿易救済措置を提案した。それは、「4年輸入課税計画提案」で、結晶シリコン型太陽電池セルへの課税と結晶シリコン型太陽光パネルの最低価格の設定からなっている...Read More Here

May 15, 2017

米加州、予算を大幅に増加し蓄電池を推進 放電時間と容量で補助率を変動する新手法、需給バランスに活用

Published at Nikkei Technology Online --- 蓄電池向けの予算を増額

 米国カリフォルニア州は2017~19年の3年間に5億6669万ドルの予算を投じ、コージェネレーション(熱電併給)システム、風力、蓄電池、そして燃料電池などの導入を拡大する。

この予算が組まれているのは、セルフ・ジェネレーション・インセンティブ・プログラム(SPIG:自家発電補助金プログラム)で、2010年にカリフォルニア州の温室効果ガス排出の削減とグリッド(系統網)の安定化を促すために開始した。

 今回は蓄電池への予算が拡大され、総予算の79%の4億4819万ドルが蓄電池に充てられる。うち3億9081万ドルは出力10kW以上の大型蓄電池、残りの5738万ドルは出力10kW未満の小規模・住宅用蓄電池に充てられている。

 5月1日に予約申請の公募を開始した。実は、前回の公募ではプログラム開始と同時に蓄電池用の予算枠が少数の施工業者・メーカーによって、非住宅蓄電池用に抑えられてしまった。その反省から、今回はより多くの家庭や企業に蓄電池が広まように、制度上、いくつか改善している。

 まず今回は、住宅用に予算が割り当てられ、1社の施工業者が申請できる件数にも上限をもうけた。さらに、補助金が5段階(ステップ)に分かれており、予約申請の合計額が予算に達すると補助金が下がる(ステップダウン)仕組みになっている。

 具体的には、ステップ予算に達するたびに補助金額は0.05ドル/Wh下がるようになっている。しかし、もしプログラム開始10日以内に予算に達した場合、2倍の0.10ドル/Whで下がる。つまり、需要が高ければ、補助金額の下がりかたに加速がつき、資金効率を高めている(表1・2)。
表2●加州SGIP蓄電池用補助金(ドル/Wh)ステップ別


グリッド安定化に貢献する電池を優先

 今回は、「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる連邦政府からの「再生可能エネルギー導入投資税控除(システム設置にかかった投資額の30%を税額控除)」を利用する場合、大型蓄電池用に限り、補助金額が0.04ドル/Wh低く設定されている。

 さらに、前回は少数のメーカーまたは施工会社などによって、プログラム開始と同時に補助金予算枠が押さえられてしまったので、今回は、もし1日で応募が予算を超えた場合、「抽選」制度が使用される。温室効果ガス排出の削減量、またはグリッド(系統網)への利点が多いプロジェクトは優先権が得られる。... Read More Here

March 1, 2017

新規雇用の50人に1人は太陽光、雇用者数は天然ガス、石炭を超える! 4年連増で雇用者数が20%以上増加

Published at Nikkei Business Online --- 連続4年で太陽光の雇用者は20%以上増加

 米ソーラーファンデーション財団 (The Solar Foundation) が発表した2016年の「米太陽光発電産業雇用統計」によると、米国における新規雇用の50人に1人は太陽光発電産業から創出されたことがわかった。

 さらに、太陽光発電産業に従事する雇用の成長率(雇用増加率)は米経済の成長率をも上回った。過去4年間連続で太陽光産業の雇用成長率は20%を超えており、2016年の新規雇用数は 5万1000人で、同産業での総雇用者数は、過去最大の前年比25%増の伸びとなった。

図)米国・太陽光発電産業における雇用者数の推移
(出所:The Solar Foundation)

 この新規雇用者数は、太陽光発電の設置容量の拡大が背景にある。リーサーチ・コンサルティング会社である米GTMリサーチによる最新の市場データによると、米国における2016年の太陽光発電導入容量は14.6GWで、前年比95%増、と大きく拡大した。

新規雇用者数が最も多いのは「施工業」

 太陽光発電産業雇用統計を職別に見ると、施工業が新規雇用者数の34%を占め、次いでプロジェクト開発が23%を占めた。さらに、職別の雇用増加率を見ると、製造業で前年比26%増、施工業が14%増、プロジェクト開発が53%増、そして販売・流通業が32%増となっている。

 ちなみに、販売・流通業は、太陽光発電関連機材・サービスなどの卸売、小売り、または米国・海外製機材の倉庫・流通を施工業者に提供する業務などを含む。。。See More Here

February 16, 2017

米加州で80MW超の大規模蓄電池を導入、ガス火力を代替へ 太陽光由来の電気を使い、「ダックカーブ」に対応

Published at Nikkei Technology Online --- ガス火力の燃料不足に現実味

 2016年10月、米カリフォルニア州の天然ガス貯蔵施設で大規模なガス漏れの事故が発生した。天然ガスの不足が危惧され、電力の需要ピーク時における供給不足にも現実味が出てきた。こうした事態の中、同州の州知事は急きょ、出力約100MWの大規模蓄電池の入札、そして建設を電力会社に促した。

 これを受け、カリフォルニア州に数サイトで80MWを超える大規模蓄電池が緊急に導入された。その一つには、米テスラ社が供給した容量80MWh・定格出力20MWのLiイオン蓄電池が含まれる。この蓄電池の運営はすでに2016年末から始まっているが、2017年1月末に正式な完成記念式が行われた。

 「ミラ・ロマ」と呼ばれるこの蓄電池プロジェクトは、10MWの2つのモジュールからなっており、各モジュールは198のパワーパック2(Powerpack2)と、14のインバーターから構成される(計396パワーパック2)。フル充電されていれば、1万5000軒の世帯に4時間分の電気を供給できるという。

図: テスラ社の蓄電池が導入されたカリフォルニア州
「ミラ・ロマ」蓄電池プロジェクトの完成式
(出所:Ernesto Sanchez)

3カ月で80MWhの蓄電池を設置・稼働

 膨大な量の天然ガス漏れが発見されたのは、ロサンゼルス盆地付近にあるアリソキャニオンガス貯蔵施設であった。この貯蔵施設は熱用とガス火力発電所用にガスを供給していたが、安全のために閉鎖されることになった。そのため地域でのガス不足を引き起こしたのである。

 カリフォルニア州で電力小売事業を独占する米サザン・カリフォルニア・エジソン電力会社(Southern California Edison:SCE)は150万の電力顧客数を抱える。SCEは、需要ピーク時の電力供給に天然ガス火力を稼働していた。電力不足を防ぐため、SCEは蓄電池システムの設置を競争入札にかけ、テスラ社が契約者として落札した。

 この緊急の事態に、テスラ社は約3カ月で蓄電池を製造、出荷、建設、そして運営にまでこぎ着けた。蓄電池は、カリフォルニア州ロスアンジェルスから離れた東部の変電所に設置された...See More Here

February 6, 2017

トランプ新政権、「太陽光発電」で雇用創出を狙う!?

Published at Solar Journal --- 共和党のドナルド・トランプ氏が、第45代アメリカ大統領に就任した。メディア・環境保護団体が再生可能エネルギー導入拡大を含む温暖化対策において悲観的な見解を示すなか、太陽光発電産業の関係者は強気の見解を打ち出している。

国会で可決されたITC法は留まる

選挙期間中、ドナルド・トランプ氏は過激な発言で注目されたが、その中には、「地球温暖化はでっち上げ」「風力は鳥を殺す」など地球温暖化に対して懐疑的または否定的な発言も含まれた。それに反し、オバマ政権で阻止された「キーストーンXLパイプライン」建設の再申請を認可するなど、シェールガス、石油、天然ガス、そして石炭などの国内の化石燃料産業拡大には大きな支持を示した。

Credit: Donald Trump


それらの発言のため、トランプ政権の下で再生エネルギー導入拡大を含む温暖化対策は大きく後退するのは確実だと、メディアや環境保護団体などは悲観的な見解を示したが、太陽光発電産業に携わる関係者は、新トランプ政権に対し「悲観的」ではなく、逆に強気なのである。その理由は大きく分けて2つある。

トランプ氏が大統領選挙で勝利を挙げたとき、最初に懸念されたことは、2015年末に民主党オバマ政権によって延長された「InvestmentTaxCredit:ITC」と呼ばれる「再生可能エネルギー導入投資税控除」が撤回されることであった。

ITC法は連邦レベルの重要な政策であり、太陽光発電購入者が太陽光発電システム設置額の30%を課税所得金額から控除できる、というものだ。この政策は、2005年共和党のジョージ・ブッシュ政権時代に国会で可決され、同政権下、2007年と2008年に、さらに拡大・延長された。2005年のITC法可決から2015年の間に、米国の太陽光発電設置導入量は79MWから90倍以上の7.3 GWにも拡大した。

しかし、ブッシュ政権で延長されたITC法も2016年末で住宅用については終了し、非住宅用(商業、産業、そして発電事業用)は現在の30%から2017年1月1日から10%に下がることになっていた。2016年以降ITC法がなくなり米国太陽光発電市場が後退してしまうと、焦りが本格化してきた2015年末に、ITC延長法案が(共和党と民主党が党派の壁を越えて協力する)超党派政治の米議会上下両院を通ったのである。

以上のように、 ITC法などの法律は連邦議会で可決され、連邦議会だけが撤回することができる。したがって、ITC法が撤回される可能性は低いとの考えである。... See More Here

January 15, 2017

新設発電設備の3割以上が太陽光、電力会社が「安さ」で調達 州の普及政策なくともPURPA法適用で伸びるメガソーラー

Published at Nikkei Technology Online --- ソーラー州」以外にもメガソーラーが続々

 太陽光発電市場は、基本的に政府による普及政策の動向に大きく左右される。特にシステムコストが高かった当時は、補助金なしに市場が成長することは難しかった。

 そうした状況が、今、大きく変わろうとしている。米国で「ソーラー」と言うと、地球温暖化対策に力を入れているカリフォルニア州が頭に浮かぶ。ところが、2016年からユタやジョージア州といった、本来「ソーラー」と無縁だった州に、多くのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が建設され始めた。

 米エネルギー省 エネルギー情報局( Energy Information Administration: EIA)が発表した2016年1月から10月までに建設されたメガソーラー(発電事業用)の州別設置容量で見てみると、ダントツはやはりカリフォルニア州だが、ユタ(UT)そしてジョージア州(GA)が2位と3位になっている(図1)。
図1●米国の州別大規模太陽光発電所設置(2016年1月から10月の設置)
(出所:Energy Information Administration)


かつては、RPS法でメガソーラーが伸びる

 米国における分散型太陽光発電の普及は、システムコストの一部を州や電力会社が助成する補助金制度、そして自産自消で電気料金削減を可能にするネットメータリング制度などがけん引役になってきた。一方、従来の電力事業用の発電所に匹敵する大規模な太陽光発電は「再生可能エネルギー・ポートフォリオ・スタンダード(RPS)法」によって導入が進んだ。

 実際、カリフォルニア州に設置された「ソーラー・スター」と呼ばれる出力576MWのメガソーラーは同州のRPS法を達成することを目的に建設された。2016年で最も規模の大きかった太陽光設備はカリフォルニア州に設置された「トランキリティー」と呼ばれる258MWのメガソーラーで、やはり発電した電力は、地元の電力事業者がRPS法を満たすために買い取る。

 このようにメガソーラーは、従来、主にRPS法対策で建設されてきた。

 だが、現在、発電事業用セグメントで2位と3位につくユタ州とジョージア州では、なんとRPS法が成立していない。そんな中でもメガソーラーの建設が進行する理由は、太陽光発電の発電コストが、従来の化石燃料の発電コストに匹敵するまで低コスト化が進んでいるからだ。

PURP連邦法が原動力

 1970年代に起こったオイルショックの際、「公益事業統制政策法(PURPA)」という連邦法が施行された。同法は、再生可能エネルギーなどの利用により、エネルギー自給率とエネルギー効率向上を目指したもので、再エネやコージェネレーション(熱電併給)システムからの電気を電力事業者に回避可能原価(Avoided Cost:限界発電コスト)で買い取ることを義務付けた。

 つまり、独立系発電事業者(Independent Power Producer:IPP)が、電力事業者の発電コストより低価格で再エネ電力を販売できる場合、電力事業者はその電力を買わなければならない。実際、PURPA法により1980年代半ば以降、カリフォルニア州などでは、風力発電を使ったIPPが低コストを武器に新規参入した。

 ユタ州で最初に設置された太陽光発電所は、104MWの設置容量で2015年末に運転を開始した。現在、420MWと265MWと、さらに大規模な太陽光発電所がユタ州で開発されている。発電した電力は地元の電力会社にPURPA法をもとに購入される。ちなみに、ユタ州での太陽光発電所の発電コストは5セント/kWh前後と言われている。

January 4, 2017

米太陽光市場、2016年は日本を抜き世界2位に 第3四半期4GW超えの建設ラッシュ、32分毎に1MWが新設

Published at Nikkei Technology Online --- 2016年第3四半期(7~9月)の米国における太陽光発電設備の導入容量は、前期比99%増、前年同期比191%増の 4143MW(4.143GW)――米太陽エネルギー産業協会 (Solar Energy Industries Association:SEIA)と米クリーンエネルギーリサーチ・コンサルティング会社のジーティーエム・リサーチ社(GTM Research: GTM) の最新の「米国太陽光発電市場レポート(Solar Market Insight Report)」によると、こんな米国太陽光市場の好調ぶりが明らかになった。
US Q3 2016 Solar Market Update; Source: SEIA/GTM

発電用は堅調、住宅太陽光は飽和気味、


 この導入量は過去最大で、なんと32分毎に1MWの太陽光パネルが設置されたことになる。 市場セグメント別にみると、発電事業用は3.2GWで、総導入量の77%を占めた。米国で太陽光の導入量ナンバーワンのカリフォルニア州では、1GW以上の発電用がこの四半期に設置された。2016年末までに 4.8GW以上の発電事業用の設備が新設される予定なので、2016年第4四半期には第3四半期を上回るとみられる。

 今まで順調に成長してきた住宅用は、前年同期比2%増だったものの、前期比10%減と市場は鈍化した。カリフォルニア州は前期、そして前年同期比ともに縮小した。前年比減は歴史上初めてのことで、同州の住宅太陽光市場が飽和しつつあるように見える。

 一方で、ユタ、テキサス、サウスカロライナ州などの新興州では、住宅太陽光が伸びてきた。しかし、GTM社はこれらの州は補助金の有無に大きく左右されるので、上昇は一時的なものと見ている。


「自産自消」型がオンサイトからオフサイトに移動


 従来、「自産自消」型の太陽光発電は、電力需要のある事業所・工場の屋根上、または敷地内、つまりオンサイトに設置されてきた。

 ただ、ここに来て、徐々に敷地外、または電力需要のない場所、オフサイトへの設置が増加している。2011年には商業用太陽光発電の91%はオンサイトに設置され、オフサイトの比率はわずか9%であった。しかし、2016年にはオフサイト設置は51%に拡大すると予想されている。...Read More Here

December 20, 2016

米ロサンゼルス市、低所得者住宅を対象に「屋根借り太陽光」「2030年に再エネ33%」目指し、太陽光の“砂漠地域”に照準

Published at Nikkei Online Technology ---  ハリウッド、ディズニーランドなどの数々の観光名所を擁す米カリフォルニア州南部に位置するロサンゼルス市。ハリウッドのセレブなど多くの邸宅が立ち並ぶ全米有数の高級住宅街として有名なビバリーヒルズ、ベルエアーもロサンゼルス市の一部にあたる。

「2020年に再エネ33%」に向け太陽光を促進

 しかし、約400万の人口を抱えるこの大都市は、必ずしも全てが「リッチ」ではない。

 同市で電力を供給するロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)は2016年11月、低所得者を対象として「屋根借り太陽光」事業を始めると発表した。電力会社による住宅用屋根借り太陽光事業は、全米初の試みである。

Source: LADWP

 LADWPは、1909年に設立された歴史を持つ。カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者で、現在140万を超える顧客に電力を供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、一貫サービスを提供している。

 LADWPは、「2030年に電力需要の50%を再生可能エネルギーで供給する」とのゴールを持っており、現在は中間目標の「2020年までに33%」に向けて再エネ導入を拡大している。目標を達成するため、同社は特に分散型太陽光発電の導入に力を入れている。
「ソーラー革命」から取り残された地域

 ロサンゼルス市は1995年に「ソーラー補助金制度」を開始し、現時点で導入量は177MWに達している。2012年に始まった固定価格買取制度(FIT)を利用して設置された太陽光は16MWで、現在、58MWが建設中である。

 さらに、LADWPは23.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を自ら建設した。ロサンゼルス市は2015年に全米の市別太陽光発電導入量でナンバーワンに輝き、LADWPは2015年に電力会社別の太陽光発電導入量で5位に入った。

 しかし、この「ソーラー革命」とも呼べる太陽光発電の導入拡大は、市全体に偏りなく行き渡っているわけではない。低所得者住宅地は、他の地域に比べると太陽光発電の普及が遅れているのが実態だ。

 低所得者層の多い地域ではソーラーの「砂漠化」が起こっているといわれる。LADWPとしては、「2020年に33%」の目標を達成するためには、より多くの市民の参加が必要となってくる。

 太陽光発電の普及が増え、システム価格が大幅に下がったものの、全ての家庭が手軽に買えるほどの金額ではない。依然として低所得者層には手が届きにくい。さらに、初期設置費用なしのリースやローンもあるが、クレジットチェックで比較的高い「与信能力(支払い能力)」が求められ、低所得者層の多くはこの審査に通らない。... Read More Here

November 14, 2016

トランプ大統領誕生、共和党でも太陽光産業は伸びる!?20万人以上の雇用を国内に創出した太陽光発電産業

Published at Nikkei Technology Online --- 「米国をグレイトにする100日計画」を公表
トータルで3回にわたった米大統領の選討論会で、トランプ氏は「太陽光発電は高すぎる」、「風力は鳥を殺す」など、再生可能エネルギーに対してネガティブなコメントを繰り返した。一方で、炭鉱関係者の失業問題を語り、国内の石油・石炭産業の生産増大と雇用拡大へのサポートを公言した。

 同氏は、「ドナルド・トランプと米国投票者との間の契約:米国を再びグレイトにする『100日計画』」を大統領選挙に勝利した後に発表した(図1)。それは同氏の選挙公約と同じで、国内の雇用拡大、景気回復・経済活性化が大きな柱となっている。
図1●ドナルド・トランプと米国投票者との間の契約
「米国を再びグレイトにする『100日計画』」

雇用を守るため、再エネより化石資源を・・・

 その計画の2番目に掲げられているのは、「米国人雇用を守る7つのアクション」。7つのうち環境・エネルギーに関連する3つのアクションは以下だ。

 「50兆米ドル分の雇用を創出できるシェールガス、石油、天然ガス、そしてクリーン石炭埋蔵を解放します」

 「オバマ・クリントン政権で阻止された(カナダからテキサス州に原油を運ぶ)『キーストーンXLパイプライン』の建設などの重要なエネルギーインフラプロジェクトを承認します」

 「地球温暖化対策の国際的な新枠組みである『パリ協定』への数十億ドルに上る支払いを止め、国内の水と環境インフラの整備に充てます」――

 トランプ氏を筆頭に、連邦議会の上院・下院ともに共和党が多数派を維持することになり、環境団体や再生可能エネルギー関係者中には、「もう、終わりだ」との嘆きもある。

 雇用を創出し、エネルギー自給を高める手段として、国内に埋まっている化石燃料の生産拡大だけが、「トランプ大統領時代」の答えになるのだろうか? 太陽光発電を含むクリーン・エネルギーは、エネルギー政策からはじき出されてしまうのだろうか?

 トランプ大統領の誕生で、今後の米国クリーン・エネルギー産業拡大に悲観的な見解が多いものの、来年に発足するトランプ政権の具体的なエネルギー政策については、実際のところ詳細がまた整っていない。今までの共和党主導の政権が過去に与えた太陽光発電産業への影響を振り帰ってみよう。...Read More Here