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December 10, 2017

米「学校太陽光」が累積約1GWに、カーポートが人気 「TPO方式」採用で、平均サイズ300kWに拡大

Published at Nikkei Technology Online ---  米国の小学校、中学校、高等学校で太陽光発電システムの導入が加速してきた。現在、5498の学校に設置され、2014年から2倍以上に増えた。
 米ソーラーファンデーション財団 (The Solar Foundation)、米太陽エネルギー産業協会(SIEA)、米ジェネレーション180という3つの非営利団体が発表した「より明るい将来」によるもの。

全米設置容量は910MWに

 同レポートによると、全米には合計12万5000の公立・私立小中高等学校があり、太陽光発電システムを導入した学校は、そのうちの4.4%に達する。約390万人の学生が太陽光発電システムのある学校に通っていることになる。
 累積の設置容量は全米910MWで1GWに近づき、年間発電量は140万MWhになった。
 ソーラーファンデーション財団で、社長・エグゼクティブディレクターを務めるアンドレア・ルーケ氏は、「太陽光発電システムの導入によって学校は何百万ドルの電気代を削減でき、節約した資金で、 新しい教員の採用、施設の改善、教育と課外活動の質を高められる。そのうえ、学生はステム(STEM)教育(科学・技術・工学・数学の総合的学習)の実地体験を通じて、太陽からのクリーンエネルギーについて学べる」と語った。

コストアップでも「カーポート」が主流

 州別の導入量を見てみると、最も多いのはカリフォルニア州で、合計出力489MWの太陽光発電システムが1946の学校に導入された。次いで、ニュージャージー州、アリゾナ州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州がトップ5となっている。
 トップ5は全米設置量の87%を占める。トップ5以外では、ネバダ州が米国で最も高い導入率で、同州全体の23%に当たる学校に太陽光発電が導入済みである(図2)。
図2●州別の小中高等学校・太陽光発電導入容量
(累積出力・MW)(青の色が濃いほど設置容量が高い)
(出所:Solar Foundation)

 学校への太陽光発電システムが拡大した背景には、コストの低下がある。
 過去10年で学校に設置された太陽光発電システムのコストは67%下がり、2016年単年でも19%も下がった。2012年に出力200kWのシステムを導入するのにかかった同じコストで、現在は500kWのシステムを導入できるという。... Read More Here

July 27, 2017

米国で増えるRE100企業 再エネ導入で経費削減効果

Published at Solar Journal: 全ての事業運営を100%再生可能エネルギーで賄う「RE100」。参加する米国企業は31社。増加の理由はサステナビリティ戦略だけではなく、経費削減につながるという点も大きいようだ。

名だたる企業が続々参加
CSR戦略以外にもメリット

IT企業のアップル、グーグル、フェイスブック、大手食品会社(M&M’Sのチョコレートなど)のマース、スポーティンググッズのナイキ、コーヒーフランチャイズのスターバックス、大規模小売店のウォルマート、日用消費財メーカーのピーアンドジー、そして自動車会社のゼネラルモーターズ。これらの多様な業種に渡る米国企業に共通するものは?


それは、全ての事業運営を100%再生可能エネルギーで賄うという「RE100(再エネ100%)」の目標を持ち、積極的に再エネを導入しているという点だ。

再エネ導入は、CSR(企業の社会的責任)の一部としての温暖化問題への対策だけではない。太陽光発電や風力は運転に燃料費が不要であるため、化石燃料のコスト変動・高騰を回避し、自社の電力コストを安定化、さらに削減することができる。つまり、自社の社会的責任を果たすだけではなく、自社の経費削減による経営改善にもなる。

太陽光発電コストが
化石燃料のコストを下回る

「経費削減」ができる理由の一つには、近年の太陽光発電の導入コストが大きく低下し、発電コストが火力や原子力よりも低くなってきたことがある。そのため従来の化石燃料の電力を購入するより、再エネを導入した方が、経済的メリットが出るようになってきたのだ。実際、全世界での事業を再エネ100%で賄う目標を2017年中に達成するグーグル社は、再エネの価格低下により「再エネの電力は最も低コストな選択肢になってきた」と、再エネ導入拡大の加速を説明した。

米ファイナンシャル会社のラザード社によって昨年末に発表された発電源別均等化発電原価(LCOE)の分析によると、2016年における大規模太陽光発電所の発電コストは前年比11%減、2009年からは85%減と大きく下がっている。実際、シリコン系モジュールによる大規模太陽光発電所の発電コストは49〜61ドル/MWh、薄膜シリコン系モジュールは46〜56ドル/MWhと報告されている。

つまり、kW時だと5セント〜6セントということだ。石炭火力の発電コストは、60〜143ドル/ MWh、天然ガス火力発電コストは48〜78 ドル/MWhであった。これは、太陽光発電の発電コストが、従来の化石燃料の発電コストに匹敵、さらに下回るまでの低コスト化が進んでいることを意味する。..Read More Here

April 30, 2017

米加州の住宅太陽光のコストが下がりにくい理由 発電量よりも電気料金の水準が導入費用に影響

Published at Nikkei Technology Online --- 太陽光発電導入コストが3.36ドル/Wに低下

 米エネルギーセイジ(EnergySage)社の最新のレポートによると、太陽光発電システムの全米平均導入コストは、2016年後期(7~12月)の3.36ドル/Wで前期(1月から6月)から6.25%も下がった。

 この削減率は、ここ数年で一番大きかったという(図1)。この価格の低下は、顧客獲得コストの低下、市場競争の高まり、そして太陽光発電の設備コストの低下などが反映されている。

図1●米国における半期別太陽光発電システム導入コスト(米ドル/W)
(出所:EnergySage)

 エネルギーセイジ社は、太陽光発電システムに興味を持つ住宅所有者に複数の業者から見積もりを取れる便利なオンラインマーケットを提供する 。 同社のサイトには、厳しい審査基準をクリアした、高い実績・評判を持つ地域の販売・設置事業者350社以上が参加している。しかし、米住宅太陽光市場において全国規模でビジネスを展開しているテスラ社に昨年末買収されたソーラーシティ社やサンラン社などは参加していない。

導入コストは州によって大きな差

 エネルギーセイジ社は半年毎に、収集した見積もりデータを分析し、「ソーラー・マーケットプレイス インテリ・レポート」として発表している。このレポートで興味深い点は、全米のみならず、州別の導入コストのデータが含まれていることだ。今回のレポートに含まれている州は、アリゾナ、カリフォルニア、フロリダ、イリノイ、メリーランド、マサチューセッツ、ニューヨーク、オハイオ、テキサス、バージニアの全10州となる。

 どの州でも前期から後期にかけて平均導入コストは低下したが、特に低下の大きかった州はバージニアだ。後期の導入コストは前期から14%減の3.02ドル/Wだった(図2)。ちなみに、同州の2016年における太陽光発電の導入量は192MWで、全米で17番目だった。しかし、導入量の大部分は、電力発電事業用の大規模太陽光発電所であった。

 アリゾナ州の平均導入コストは、2.97ドル/Wとなり、3ドル/Wを切った。同州の2016年における太陽光発電導入量は656MWで、全米で7位番目だった。導入量の約3分の1は住宅用システムが占め、同州の住宅太陽光市場(累積)はカリフォルニア州に続き、全米で2番目に位置する。

 低コスト化が進んでいるのは、住宅用システムに導入量、または普及率の高さを反映しているとも考えられる。...Read More Here

February 1, 2017

リーディング企業の「再エネ100%」で拡大する米太陽光市場: グーグル、フェイスブックの再エネ需要に電力会社はどう応えるか?

Published at Nikkei Technology Online --- 再エネで電力コストを安定化

 グーグル、マイクロソフト、ウォルマートなど米国を代表するリーディングカンパニーは、再生可能エネルギーで電力需要を賄う目標を掲げ、その達成に向け導入量を拡大している。このトレンドは他の米企業にも急速に広がっている。

 こうした企業の動きは、単に温暖化問題への対応だけではない。例えば、グーグルが再エネ導入に熱心なのは、同社のサスティナブル(Sustainability)目標を達成することに加え、再エネ電力の長期購入契約により電力コストを安定化し、化石燃料の高騰による経営への影響を回避するためでもある。
Google Data Center, Credit: Google


 米ビジネス協会Advanced Energy Economy (AEE) によると、フォーチュン100企業(米フォーチュン誌が年1回編集・発行する、総収入に基づいた全米上位100社のランキング)中71社、フォーチュン500企業中215社がサスティナブル、または再エネ導入目標を掲げている。

 さらに、500企業中、なんと22社は電力需要を「100%再エネで賄う」という挑戦的な目標を掲げている。ウォルマート、アップル、アマゾン、マイクロソフト、GM(ゼネラル・モーターズ)、ナイキ、スターバックスなど、幅広い業種で「再エネ100%」目標を公約する企業が増えている。

設置場所はオンサイトからオフサイトへ

 米企業が再エネに投資することで、再エネ電源が開発される州には、新たな雇用と税収をもたらす。それは、州の電源資源を分散化させ、化石燃料への依存を減らすことにもなる。しかし、一方でこのような再エネ大量導入を受け入れ、対応できるメカニズム(政策・規制)が整っていない州もある。

 逆に言うと、企業がどのような手法で再エネを導入するか、または、どの州で展開するかは、州の政策・規制で大きく変わることになる。

 ウォルマートのように、店舗、倉庫、流通センターなどの比較的規模の大きな施設を全国に持つ企業は、電力需要のある事業所・工場の屋根上、または敷地内(オンサイト)に自産自消用に太陽光発電を導入することが多い。企業がシステムを所有している場合もあるが、再エネプロジェクトのデベロッパーなど第3者が開発・所有し、 企業が電力購入契約のもとで発電電力を買い取るスキームもある。...Read More here

January 15, 2017

新設発電設備の3割以上が太陽光、電力会社が「安さ」で調達 州の普及政策なくともPURPA法適用で伸びるメガソーラー

Published at Nikkei Technology Online --- ソーラー州」以外にもメガソーラーが続々

 太陽光発電市場は、基本的に政府による普及政策の動向に大きく左右される。特にシステムコストが高かった当時は、補助金なしに市場が成長することは難しかった。

 そうした状況が、今、大きく変わろうとしている。米国で「ソーラー」と言うと、地球温暖化対策に力を入れているカリフォルニア州が頭に浮かぶ。ところが、2016年からユタやジョージア州といった、本来「ソーラー」と無縁だった州に、多くのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が建設され始めた。

 米エネルギー省 エネルギー情報局( Energy Information Administration: EIA)が発表した2016年1月から10月までに建設されたメガソーラー(発電事業用)の州別設置容量で見てみると、ダントツはやはりカリフォルニア州だが、ユタ(UT)そしてジョージア州(GA)が2位と3位になっている(図1)。
図1●米国の州別大規模太陽光発電所設置(2016年1月から10月の設置)
(出所:Energy Information Administration)


かつては、RPS法でメガソーラーが伸びる

 米国における分散型太陽光発電の普及は、システムコストの一部を州や電力会社が助成する補助金制度、そして自産自消で電気料金削減を可能にするネットメータリング制度などがけん引役になってきた。一方、従来の電力事業用の発電所に匹敵する大規模な太陽光発電は「再生可能エネルギー・ポートフォリオ・スタンダード(RPS)法」によって導入が進んだ。

 実際、カリフォルニア州に設置された「ソーラー・スター」と呼ばれる出力576MWのメガソーラーは同州のRPS法を達成することを目的に建設された。2016年で最も規模の大きかった太陽光設備はカリフォルニア州に設置された「トランキリティー」と呼ばれる258MWのメガソーラーで、やはり発電した電力は、地元の電力事業者がRPS法を満たすために買い取る。

 このようにメガソーラーは、従来、主にRPS法対策で建設されてきた。

 だが、現在、発電事業用セグメントで2位と3位につくユタ州とジョージア州では、なんとRPS法が成立していない。そんな中でもメガソーラーの建設が進行する理由は、太陽光発電の発電コストが、従来の化石燃料の発電コストに匹敵するまで低コスト化が進んでいるからだ。

PURP連邦法が原動力

 1970年代に起こったオイルショックの際、「公益事業統制政策法(PURPA)」という連邦法が施行された。同法は、再生可能エネルギーなどの利用により、エネルギー自給率とエネルギー効率向上を目指したもので、再エネやコージェネレーション(熱電併給)システムからの電気を電力事業者に回避可能原価(Avoided Cost:限界発電コスト)で買い取ることを義務付けた。

 つまり、独立系発電事業者(Independent Power Producer:IPP)が、電力事業者の発電コストより低価格で再エネ電力を販売できる場合、電力事業者はその電力を買わなければならない。実際、PURPA法により1980年代半ば以降、カリフォルニア州などでは、風力発電を使ったIPPが低コストを武器に新規参入した。

 ユタ州で最初に設置された太陽光発電所は、104MWの設置容量で2015年末に運転を開始した。現在、420MWと265MWと、さらに大規模な太陽光発電所がユタ州で開発されている。発電した電力は地元の電力会社にPURPA法をもとに購入される。ちなみに、ユタ州での太陽光発電所の発電コストは5セント/kWh前後と言われている。

December 20, 2016

米ロサンゼルス市、低所得者住宅を対象に「屋根借り太陽光」「2030年に再エネ33%」目指し、太陽光の“砂漠地域”に照準

Published at Nikkei Online Technology ---  ハリウッド、ディズニーランドなどの数々の観光名所を擁す米カリフォルニア州南部に位置するロサンゼルス市。ハリウッドのセレブなど多くの邸宅が立ち並ぶ全米有数の高級住宅街として有名なビバリーヒルズ、ベルエアーもロサンゼルス市の一部にあたる。

「2020年に再エネ33%」に向け太陽光を促進

 しかし、約400万の人口を抱えるこの大都市は、必ずしも全てが「リッチ」ではない。

 同市で電力を供給するロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)は2016年11月、低所得者を対象として「屋根借り太陽光」事業を始めると発表した。電力会社による住宅用屋根借り太陽光事業は、全米初の試みである。

Source: LADWP

 LADWPは、1909年に設立された歴史を持つ。カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者で、現在140万を超える顧客に電力を供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、一貫サービスを提供している。

 LADWPは、「2030年に電力需要の50%を再生可能エネルギーで供給する」とのゴールを持っており、現在は中間目標の「2020年までに33%」に向けて再エネ導入を拡大している。目標を達成するため、同社は特に分散型太陽光発電の導入に力を入れている。
「ソーラー革命」から取り残された地域

 ロサンゼルス市は1995年に「ソーラー補助金制度」を開始し、現時点で導入量は177MWに達している。2012年に始まった固定価格買取制度(FIT)を利用して設置された太陽光は16MWで、現在、58MWが建設中である。

 さらに、LADWPは23.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を自ら建設した。ロサンゼルス市は2015年に全米の市別太陽光発電導入量でナンバーワンに輝き、LADWPは2015年に電力会社別の太陽光発電導入量で5位に入った。

 しかし、この「ソーラー革命」とも呼べる太陽光発電の導入拡大は、市全体に偏りなく行き渡っているわけではない。低所得者住宅地は、他の地域に比べると太陽光発電の普及が遅れているのが実態だ。

 低所得者層の多い地域ではソーラーの「砂漠化」が起こっているといわれる。LADWPとしては、「2020年に33%」の目標を達成するためには、より多くの市民の参加が必要となってくる。

 太陽光発電の普及が増え、システム価格が大幅に下がったものの、全ての家庭が手軽に買えるほどの金額ではない。依然として低所得者層には手が届きにくい。さらに、初期設置費用なしのリースやローンもあるが、クレジットチェックで比較的高い「与信能力(支払い能力)」が求められ、低所得者層の多くはこの審査に通らない。... Read More Here

December 13, 2016

「2030年に太陽光で電力の3割賄う」、米政府が目標 メガソーラーの発電コスト、3セント/kWhを目指す

Published at Nikkei Online Technology
2030年に太陽光のコストを半減

 2016年11月、米エネルギー省(Department of Energy: DOE)は、「2030年までに太陽光発電のコストを2020年から半分にする」という「2030ゴール」を発表した。
 それは、電力会社による発電事業のためのメガソーラー(大規模太陽光発電所)のコストを、「2030年には3米セント/kWhまで引き下げる」というものである。
 DOEは2011年に、太陽光発電システムのコスト削減に向けた「サンショット・イニシアティブ(SunShot Initiative)」と呼ばれる10年間に及ぶ技術開発プロジェクトを開始した。
 この「サンショット2020」の開始時のゴールは、2010年に27セント/kWhだった発電事業用のコストを、「2020年に約70%減の6セント/kWhに削減する」というものであった。ゴールの発電コストは、従来の化石燃料の発電コストに匹敵する。ちなみに、太陽光の発電コストには税額控除などの補助金は全く含まれていない。

住宅用は5セント、非住宅用は4セント/kWhに

 その後、太陽光発電産業は目覚ましく前進し、2010年には 27セント/kWhだった発電事業用のコストが現時点で7セント/kWhまで下がり、サンショット開始5年で既に2020年のゴールの約90%を達成するまで下がっている。
 この進展により、DOEはメガソーラーの均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity : LCOE)を2030年には、2020年時点の半分の水準でとなる「3セント/kWh」に削減する新たなゴールを設定した。
 さらに、発電事業用と同じように住宅用と非住宅用(商業用)のコスト目標も大幅に引き下げた。非住宅用の発電コストは2020年の7セント/kWhから、4セント/kWhへ、そして住宅用の発電コストは2020年の9セント/kWhから5セント/kWhに設定された。
 ちなみに、現時点での非住宅用の発電コストは13セント/kWh、そして住宅用の発電コストは18セント/kWhと、発電事業用ほどではないが、2020年のゴールの70%はすでに達成している。... Read More Here
サンショット太陽光発電コスト2030年ゴール
(出所:The Department of Energy)

October 6, 2016

米国で地域の設置事業者が扱うパネルとパワコンメーカーのトップ5は? パネルは韓国LG、パワコンは米SolarEdge社がナンバー1

Published at Nikkei Technology Online ---  現在、米Tesla社の買収で話題の米SolarCity社は、米国住宅用太陽光発電市場の販売設置量でダントツのナンバーワンである。その次はSolarCity社のように全国展開しているVivint社とSunRun社になっている。しかし、クリーンエネルギー関連のリサーチを行う米国GTM Research社によると、トップ3社の市場シェアは下がってきているという。同社のレポートによると、2014年第3四半期には53.4%あった3社合計のシェアが、2016年第1四半期には50%を切り47.5%まで下がった。

地域の事業者によるオンラインマーケット

 この背景には、地方、または地域に根付いた販売・設置事業者が成長し、シャアを伸ばしたことを意味する。

 米EnergySage社は、ネットで飛行機のチケットを買うように、「ゴー・ソーラー(太陽光発電の購入)」を手軽に行える。具体的にいうと、複数業者から見積もりを取れる便利なオンラインマーケットを提供している。同社のサイトは米国エネルギー省(DOE)からも推奨されていて、現在、米国50州中、30州に居住する太陽光発電の購入希望者とその地元の太陽光発電販売・設置事業者をつなぐマーケットとなっている(図1)。

 EnergySage社でコミュニケーションマネジャーを務めるNick Liberati氏によると、既に2万5000人以上が、このオンラインマーケットを通じて見積もりを取ったという。同社の統計によると、一件につき平均3社から見積もりを取ることが多いようだ。同社のサイトには、厳しい審査基準をクリアした、高い実績・評判を持つ地域の販売・設置事業者350社以上が参加している。しかし、米国住宅用太陽光発電市場において全国規模でビジネスを展開しているSolarCity社、Vivint社、SunRun社などは参加していない。

 同社は半年毎に、収集した見積もりデータを分析し「ソーラー・マーケットプレイス インテリ・レポート」として発表している。ここで興味深いのは、全国レベルで展開しているSolarCity社、Vivint社、SunRun社などのデータが含まれていないので、今後成長すると期待されている地域に密着した、または地方で強い中小規模の事業者の傾向が分かることだ。...Read More Here
地域の販売・設置事業者が取り扱うトップ5パネルメーカー
(出所:EnergySage社)

August 28, 2016

米加州水道局、全米最大規模の浄水場に追尾型メガソーラー 再エネ導入で持続可能な「水の供給」実現

Published at Nikkei Technology Online ---  8月6日に、米カリフォルニア州のメトロポリタン水道局(the Metropolitan Water District of Southern California)は、出力3MWの自動追尾式太陽光発電システムの運転を開始したと発表した。

 メトロポリタン水道局は、南カリフォルニアの6郡に及ぶ1900万人に1日15ガロンの水を供給する。ロサンゼルスに拠点を持つ同水道局の年間電力消費量は小さな市の消費量にも匹敵する。

 同水道局が排出する温室効果ガスは、その95%が浄水、配水、そしてオフィス運営の電力使用から排出されている。そのため温室効果ガスの削減には、同水道局の電力消費を見直すことが必須となる。太陽光発電の導入は、その大きな一歩となる。

 ラ・べルネ地区の「ウエイマウス浄水場」に、1万780枚の太陽光パネルを使って出力3MWの1軸追尾型太陽光発電システムが導入された(図1)。年間予想発電量は約650万kWhに及び、同浄水場の約半分の電力需要を賄う。ウエイマウス浄水場は1日約5億2000万ガロンの水を浄化処理する、全米で最大規模の浄水場である。...Read More Here

全米最大規模の浄水所に導入されたメガソーラー
(出所:the Metropolitan Water District of Southern California)

August 24, 2016

ハワイ州では「ソーラー・プラス・バッテリー」が電気料金より安い! 蓄電池を併設した分散型太陽光が米国で急成長

Published at Nikkei Technology Online ---  米Tesla社が米SolarCity社を合併するニュースが業界を騒がしている。これは、米国で今後、「ソーラー・プラス・バッテリー(分散型太陽光発電と蓄電池)」市場が大きく成長していくことを意味する。

「ビハインド」は前年比3倍に急伸

 米クリーンエネルギーリサーチ・コンサルティング会社のGTM Research(以下GTM) 社によると、今年第1四半期 (1~3月)における米国エネルギー貯蔵 設置容量は前年同期比127%増の18.3MWと、大きく拡大した。

 特に成長した分野は、「ビハインド・ザ・メーター(behind-the-meter)」と呼ばれる電力消費者の電気メーターの背後に設置される蓄電池である。これらの蓄電池は主に分散型太陽光発電と併設され、電力消費者サイトで発生した太陽光発電の余剰をグリットに流さずに貯め、自家消費用に使うものである。

 「ビハインド・ザ・メーター」に対する概念は「フロント・オブ・ザ・メーター (Front of the Meter)」と呼ばれ、主に電力会社などの電力供給側に設置された蓄電池を示す。GTM社によると、フロント・オブ・ザ・メーター側の設置容量は、前年同期比で2倍に拡大したが、ビハインド・ザ・メーターは前年同期から3倍とさらに大幅に成長した。これは、州政府の分散型電源の大量導入による制度改革を反映している。... Read More Here

Tesla社のパワーウォール (Powerwall)と合わせたセルフ・サプライ用システムを設置するSunrun社
(出所:Sunrun社)

May 11, 2016

サンフランシスコ市、米大都市初の「新築にソーラー設置」を義務化 2020年までに再エネ100%を達成するためのステップ

Published at Nikkei Technology Online ---  4月19日、サンフランシスコ市管理人委員会(The San Francisco Public Utilities Commission)は、10階以下の新築の住宅用と産業用建物にソーラー(太陽光発電または太陽熱温水器)を設置することを義務付ける条令を可決した。

 太陽光発電導入量で米国ナンバーワンのカリフォルニア州では2つの市(ランキャスターとセバストポリ)が類似した条令を既に定めているが、メトロポリタン(大都市)レベルでは、サンフランシスコ市が米国で最初になる。

 この新しい条令は、同市の「電力消費量の100%を2020年までに再生可能エネルギーで賄う」という目標を達成するための、1つのステップとも言える。



「設置スペースの準備」から「設置義務」に

 カリフォルニア州では既に、10階以下の新築の住宅用と産業用建物に対して、建物の屋根の15%はソーラー設置用に準備を整えておくこと、という州条例が定められている。つまり、新しい建物を建築する時に、将来ソーラーが設置できるように、屋根の少なくとも15%のスペースは影や障害物をなくし、太陽光が十分にあたるようにしなくてはならない。

 サンフランシスコ市の新しい条令は、これから一歩前進して、準備を整えた屋根のスペースに初めからソーラーを設置しなければならない。この条令は、2017年1月から施行されることになる。

 この条例を提案した同市管理人委員会の一員であるScott Wiener氏は、「ソーラーの導入をさらに拡大することで、サンフランシスコ市は、地球温暖化防止と化石燃料の消費削減対策でまた全米を一歩リードすることができます。十分に活用されていない屋根のスペースを活用することは、ソーラーの導入を促進し、我々の環境を改善する、スマートで効率の良い方法です」と、条令可決の場で語った。。。Read More Here

 同自治体は「新築へのソーラー設置義務付け」に加え、再生エネ導入を拡大するために、市民が環境に優しい再エネ電力を購入できる電力小売事業も展開している。

April 12, 2016

「第3者所有モデル」で急成長した米ソーラーシティ社 「太陽光発電を無料で設置!」は日本で成功するか?

Published at Nikkei Technology Online ---  日本で太陽光発電のリーディングカンパニーである日本エコシステムがついに「あのサービス」を立ち上げた。「あの」とは、太陽光発電を手持ち資金なしで設置でき、自分の屋根で発電した電気を自分で使える電力小売りモデルである。

 「じぶん電力」と名付けたこの新サービスは、米国で2008年から急速に普及し始めた「第三者所有(Third-Party Ownership:TPO)モデル」の仕組みとほぼ同じである。

 米国には、自宅に太陽光発電設備を設置して、電気料金を削減し、地球温暖化防止に貢献したいと思うものの、システムの高額な導入費と長期間に渡るシステムメインテナンスを考えると一歩踏み出せない、という電力消費者が多い。そんな消費者の要望に応えるように、太陽光発電を手軽に活用できる方法として、TPOモデルが登場した。

ニューヨーク州での「TPOモデル」浸透率は90%

 従来は、インストーラーがシステムを販売して設置し、電力消費者がシステムを(現金、またはローンで)購入、所有していた。TPOモデルの場合、デベロッパーが第三者から資金を調達して電力消費者の自宅の屋根に太陽光発電を設置し、さらに、システムから発電される電力を消費者に販売するものだ。

 消費者は大きな導入費無し、修理・メインテナンスに煩わされずに、太陽光発電の恩恵を享受できる。このモデルはシステムのリースと違い、電力売買を伴うので、電力購入契約(Power Purchase Agreement:PPA)とつなげて、TPOPPAと呼ばれることもある。

Residential PV TPO Penetration Rates by Key States, Credit: NREL

 「導入費なし」が受け、TPOはオーナー所有(現金、ローン購入)をぐんぐん抜き、2014年には米国住宅用太陽光発電市場のなんと72%を占めるまでに成長した。その設置容量は890MWに達する。TPOの貢献は大きく、米国住宅用太陽光発電市場は過去4年連続で50%の成長率を続け、2014年から非住宅用(産業・商業)市場規模を上回るまでになった。Read More Here

March 15, 2016

米加州の大手電力会社が「地域太陽光100%」プランを開始 メガソーラーから272MW分を調達、4万軒に供給へ

Published at Nikkei Technology Online ---  米国では電力自由化は国一斉ではなく、州レベルで実施される。カリフォルニア州は電力小売自由化を試みたものも頓挫し、同州の電力需要は主に3つの地域大手電力会社で独占されている。カリフォルニア州北部地域をサービス管轄とする大手電力会社の1つであるPacific Gas & Electric(PG&E)は、今年度の初めに、「Solar Choice(ソーラーチョイス)プログラム」と呼ばれる電気料金プランを開始した。同プランでは、購入する電気の100%が、地元の太陽光発電で発電した電力となる。
"Solar Choice Program" by PG&E
PG&Eは米国内で最大規模のエネルギー供給会社で、電力と天然ガスの両方を提供する。電力で540万軒、ガスで430万軒の契約数を持っている。サービスエリアは、カリフォルニア州の北部と中部地域となる。

 同社は太陽光発電の導入に積極的で、米国の多くの電力会社が加盟しているSEPA(Solar Electric Power Association:米国太陽発電電力協会)のデータによると、2014年の太陽光発電の年間導入量、累計導入量、年間系統連系接続数、累計系統連系接続数などで、米国でトップである(図1)。ちなみに、2014年までに同社の太陽光発電設備の累積導入量は4.6GWを超える。さらに、現時点で21万5000軒以上の分散型太陽光発電システムが同社のサービスエリア内に系統連係されている。Read More Here

February 23, 2016

誰にでも太陽光の恩恵を! 米加州が貧困層向けに300MWを設置支援

Published at Nikkei Business Online ---  ここ数年、太陽光発電システムの価格が大幅に低下したが、米国ではいまだに太陽光発電は「お金に余裕のある家庭用のもの」とされている。そんなイメージがカリフォルニア州で変わろうとしている。

 昨年10月、カリフォルニア州のJerry Brown知事は低所得世帯に太陽光発電(PV)導入を促進する米国最大規模の法律案(低所得者向け賃貸集合住宅用にソーラープログラム)に署名し、同法を成立させた。このプログラムの年間予算は1億米ドルで、10年間の実施が予定されている。

 カリフォルニア州太陽光発電産業協会(CALSEIA)でエグゼクティブディレクターを務めるBernadette Del Chiaro氏は、「この法律はカリフォルニア州にとっても重要な新しいプログラムです。なぜなら、賃貸を含めた全ての電力消費者が、汚染を出さない太陽光発電の恩恵を、住んでいる場所、または働いている場所で得られるようになります」と、語った。

Credit: Everyday Energy
このプログラムを通し、同州は、少なくとも300MWの太陽光発電システムを低所得者向け賃貸集合住宅に導入する目標を掲げている。「最低300MWです。我々はどちらかというと500MWを目指しています」と、米Everyday Energy社でCEO(最高経営責任者)を務めるScott Sarem氏は語った。同社は、カリフォルニア州サンディエゴ市に本社を置き、同州において、低所得者向け賃貸集合住宅用への太陽光発電システムの設置量でナンバーワンであり、さらにこの法律の提案書作りにも大きく貢献した。

 「このプログラムは『必要性』から生まれました」と、Sarem氏は続けた。カリフォルニア州の太陽光発電設置導入量は米国で最も多く、低所得者向けアパート用太陽光発電の補助金制度に関しても、実は前から取り入れていた。しかし、幅広く利用されず、成功を収めたとは言えなかった。.. Read More Here

January 26, 2016

米テキサス州の電力会社が「地元の太陽光100%プラン」 地元のメガソーラーから「環境価値」を購入

Published at Nikkei Technology Online ---   日本では4月から電力小売りが全面自由化され、一般家庭の電気利用者が初めて電力を「選択」できるようになる。米国では電力自由化は国レベルではなく、州レベルで決められ実行される。米国の中で最も電力自由化が進むといわれるテキサス州で、地域の太陽光発電を100%使った地産地消を促進する電力料金プランが、初めてお見えした。

 テキサス州は電力の消費量が全米で最も多く、約378TWhに達する。この需要規模は、英国やスペインに匹敵する。同州はその消費量を賄うため発電量も多く、石油・ガス火力、さらに風力発電でも全米ナンバーワンを誇る。

 こうした巨大な電力市場を持つテキサス州では、2002年に電力自由化が実施に移された。同州の自由化は、日本でこれから行われる自由化と似ている。従来、発電と送配電設備を所有していた大手電力会社を分割し、発電会社と送配電会社に分離した。電力小売りの自由化が進むなか、送配電事業は引き続き規制の下に置かれている。

 現在、テキサス州では115社にも達する小売電気事業(REPと呼ばれる)が家庭、商業、産業向けに電力を販売している。これらの小売電気事業者は、送配電設備を所有する電力会社(全5社)の送配電ネットワークを利用して電力を供給する。...Read More Here

January 12, 2016

米加州の「ネットメータリング」制度が改正へ 再エネの普及拡大と消費者の負担、バランスはどこに?

Published at Nikkei Technology Online --- 米国市場は2015年の年末ぎりぎりに連邦政府の「再生可能エネルギー導入投資税控除(ITC)」政策延長が可決され、さらなる太陽光発電市場の成長に明るい見通しが立った。しかし、米国の太陽光発電市場をリードするカリフォルニア州において、同州の太陽光発電市場の将来を左右する重要な州レベルの制度が未解決のまま年を超えた。

 それは同州で分散型太陽光発電分野の普及を支えてきた「ネットメータリング(net-metering)」と呼ばれる制度である。「ネットメータリング」とは、分散型発電設備の所有者に対する電力料金の算定手法だ。住宅用などの分散型太陽光発電システムの発電量から、電力消費量を差し引いて余剰電力量が発生した場合、余剰分を次の月に繰り越せる、つまり、消費量を発電量で「相殺」する仕組みである(図1)。

図1●ネットメータリング制度を利用する住宅用システム。出力7.6kW(出所:Sullivan Solar Power)
この制度では、ネットメータリングの総設置容量に関し、法律で上限を定めている。上限は、「キャップ(CAP)」とも呼ばれる。ネットメータリングを活用する分散型太陽光発電システムの総設置容量が、キャップに達すると、電力会社は同システムの設置を基本的に拒否できるようになる。カリフォルニア州ではこの上限に近づいており、2015年に電力会社と太陽光発電を推進する企業やサポーター(支持者)間で同制度をめぐる論争が一段と激しくなった。

 現在のネットメータリング制度は、発電量1kWhは電力購入の小売価格と同等で取り扱われていたが、カリフォルニア州の大手電力会社は「余剰電力買い上げ価格を下げる」、または「太陽光発電システムの所有者に特別の料金を課す」との方針を申請した。...Read More Here

December 25, 2015

「再エネ投資税控除」の延長法案が可決! 2大政党間で政治決着

Published at Nikkei Technology Online ---  クリスマスを一週間後に控えた12月18日。米国の太陽光発電産業は思わぬクリスマスプレゼントを手に入れた。それは「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる「再生可能エネルギー導入投資税控除」の延長法案が、米連邦議会の土壇場で可決されたのだ。

 「ITC」はこれまでも米国太陽光発電市場の重要なドライバー(けん引役)として、その市場拡大に大きく貢献してきた。実際、太陽光発電システムの急速な価格削減で、州政府などによる補助金制度がなくなっていくなか、ITCの市場への貢献度は大きく、米国太陽光発電産業のITCへの“依存度”も極めて高くなっていた。

 ITCは、2006年から始まった連邦レベルの制度で、太陽光発電システムを含む、再生可能エネルギーの設備投資に適用される。太陽光発電システムの購入者であるホームオーナー、発電所所有者、さらに、システムリースを提供するプロジェクトデベロッパーは、システム設置にかかった投資額の30%を税額控除できる。

 同制度は2008年にブッシュ政権下で延長・拡大されたが、2016年末に住宅用については終了し、非住宅用(商業、産業、そして発電事業用)は現在の30%から2017年1月1日から10%に下がることになっていた。

米太陽産業界は「2017年の市場縮小」を覚悟

 国内外の太陽光発電市場のプレーヤーが「ITC30%」の恩恵を得るためには、2016年までに建設を完了させなくてはならない。そのため、2016年は駆け込みによる建設ラッシュが予想されていた。業界アナリストは、「ITCラッシュ」により米国の太陽光市場は2016年に日本を抜き、中国に次いでグローバル市場で第2位に拡大すると予測していた。.. Read More Here

December 15, 2015

バックコンタクトの次は「屋根瓦のような製法」 米サンパワー社が2020年に向けた事業戦略を公表

Published at Nikkei Technology Online ---  11月に開催されたアナリスト向け決算・経営説明会で、米サンパワー(SunPower)社で最高経営責任者(CEO)を務めるTom Werner氏は「ソーラー産業は2020年までに2000億ドルの市場になる」と語り、今後の同社の事業戦略を発表した。

 同社は、世界最高の変換効率を誇ったバックコンタクト方式の太陽光パネルの製造・供給で知られる世界的メーカーだが、太陽光発電所のEPC(設計・調達・施工)サービス、さらにO&M(運営・保守)も手掛けている。

 加えて、過去1年の間に太陽光関連の新興ベンチャーなど3社を次々と買収し、新しい製造技術を手に入れるとともに、業務や住宅用での製品戦略を強化している。パネル製造と大規模システムから、戦略的に事業領域を拡大している。

「屋根瓦のよう」な製造技術で発電量を増やす

 サンパワー社は数カ月前に買収した米コジェンラ(Cogenra)社のテクノロジーを使い、新しいタイプのパネルをラインアップに加えた。コジェンラ社はスタートアップ企業で、太陽光と太陽熱のハイブリッドシステムに関する研究開発から始まり、「低集光型太陽光発電(LCPV:Low-concentrated photovoltaic)」「セルの新しい製造工程」、そして「1軸追尾架台システム」の開発にも手を広げた。

 「新しい製造工程」とは、セルを「積み重ね」によって接続するのもで、従来のようにセルとセルを平板状の銅線でできた接続線(バスバー電極)で繋がない。Werner氏はこの製法を「屋根の瓦のよう」と表現していた(図1)。...Read More Here

図1●従来の多結晶太陽電池セル接続方とPシリーズのセル積み重ね式の比較(出所:サンパワー社)

November 30, 2015

米大学最大の自家消費用メガソーラーが稼働、「ゼロカーボン」目指す 自動追尾システムとパネル洗浄ロボットを導入

Published at Nikkei Technology Online ---  11月20日、カリフォルニア大学デイビス校(University of California, Davis)は連系出力16.3MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の竣工式を開催した(図1)。このメガソーラーは、同大学の電力需要の14%を満たすことができ、カリフォルニア大学の中で一番大きな太陽光発電システムである。さらに、電力会社に売電するのではなく、自家消費用に開発されたという点では、米国の大学の中で最大規模になる。

デイビス校は、米国で最大規模の州立大学群であるカリフォルニア大学(University of California) システムに属する10校のうちの1つである。同校はカリフォルニア州の州都サクラメント市の約25km西部に位置する。総学生数3万4000人以上をかかえ、特に農学で有名である。


 このメガソーラーは米サンパワー(SunPower)社によって開発され、同校キャンパスの南側に広がる62エーカーの刈り取りが終わった畑に設置された。同社は、高変換効率の太陽光パネルの製造・供給で知られる世界的メーカーだが、太陽光発電所の設計・調達・建設(EPC)サービスも手掛けている。

パネル洗浄ロボットで発電効率が15%向上

 サンパワー社は、「オアシス」と呼ばれるメガソーラーの開発・施工プロセスを簡素化、低コスト化したテクノロジーを持っており、今回のメガソーラー建設では、このノウハウを採用した。架台システムは、太陽を1軸で追尾する自動追尾システムを使った。その効果で、固定式に比べ最高で25%もの発電効率の向上を実現できる。

 さらに、2年前に同社が買収した米Greenbotics社の開発した太陽光パネル洗浄ロボットを使った場合、従来のパネル洗浄方法に比べ、水使用量が75%少なくなるうえに、発電効率を15%向上する効果もあるという...。See More Here

November 18, 2015

ハワイ州で“夜間用メガソーラー”を建設へ 蓄電池併設で夜間のピークを賄い、石油火力の出力抑制

Published at Nikkei Technology ---  ハワイ州は太陽光発電産業において「未来からの絵葉書」と呼ばれる。その理由は太陽光発電の大規模導入により将来、本土で起こりうると予想されているイベントが、このハワイ州で全て既に起きているからだ。イベントとは、グリッドパリティー、分散型太陽光発電システムの接続保留、メガソーラー(大規模太陽光発電所)への蓄電池併設による出力抑制防止など──。ハワイ州では、全米の太陽光発電設置容量の50%以上を占める本土カリフォルニア州よりも一足先に、これらを経験済みで、本土の電力会社はハワイ州の行動から目が離せないのである。

 そんなハワイ州でまた「全米初」のイベントが起ろうとしている。

 太陽光発電は、日照条件で出力変動し、さらに必要な時に発電できないという欠点がある。しかし、蓄電池の併設により、メガソーラーの急峻な出力変動を平滑化したり、または昼間の余剰電力を貯めておき夜間に放電したりすることが可能になった。既に米国本土でも、蓄電池を併設する手法は採用されている。

 しかし、今回のハワイでのケースは、蓄電池の併設によって昼間の発電を「夜間用」に使用する。つまり、メガソーラーを「夜間用電源」として活用するものだ。

 ハワイ諸島の最北端に位置するカウアイ島をサービス管轄に持つ電力会社Kauai Island Utility Coop(KIUC)社は、メガソーラーと蓄電池を合わせた長期電力購入契約を米SolarCity社と交わしたことを今年9月に発表した。米SolarCity社は、米国の住宅用太陽光市場でシェアトップを握る企業だ。

 今回の契約は、KIUK社とSolarCity社との2回目のパートナーシップを意味する。KIUC社は、2014年に運転開始した「Koloa」と呼ばれる、SolarCity社の出力14MW(連系出力12MW)のメガソーラーから電力を購入し始めたばかりである(図1)。

14 MW-DC "Kola Solar" installed by SolarCity for Kauai Island Utility Corp
17MWのメガソーラーに52MWhの蓄電池を併設

 蓄電池の供給先はまだ発表されていないが、米Tesla社の可能性か高いと予想されている。それは、テスラ社のCEO(最高経営責任者)、Elon Musk氏はSolarCity社のCEOを務めるRive氏の従兄弟にあたり、さらに、SolarCity社の会長を務める。つまり、両社は親密な関係がある。...Read More Here