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February 8, 2021

パンデミック乗り越え、2020年も拡大した企業の再エネ調達 最大需要家はアマゾンで5.1GW、主流は太陽光

 Published at Nikkei Technology - Mega Solar Business

世界で23.7GWに拡大

 新型コロナウイルスの感染拡大は昨年、世界的に健康と経済を危機にさらしたが、企業による「脱炭素」への動きは一層、強まった。

 調査会社ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によると、全世界の企業によるクリーンエネルギー(再生可能エネルギー)の新規契約規模は、2020年に23.7GWに拡大し、2019年の20.1GW、2018年の13.6GWからさらに伸び、記録的な調達量となった(図1)。

図1●地域別世界企業によるクリーンエネルギーPPA締結規模動向(GW) 、AMERは北米、EMEAは欧州・中東・アフリカ、APACはアジア・太平洋地域
(出所:BloombergNEF)


 この調達量は、石油・ガスや大手ITなど、多様な業種をカバーする130社以上の企業によって結ばれたクリーンエネルギーの電力購入契約(PPA)によるものだ。

 BNEFでシニア・アソシエイトを務めるカイル・ハリソン氏によると、企業の株主など含むステークホルダーの持続可能性に対する関心がより高まり、クリーンエネルギーへのアクセスが世界的に拡大しているという。

半分以上が米国での調達

 新型コロナウイルス感染症の大流行、世界的な景気後退、米国大統領選挙に先立つ米国のエネルギー政策に対する不確実性によって壊滅的な打撃を受けた1年にもかかわらず、企業によるクリーンエネルギー調達量は拡大した。 

 BNEFのハリス氏は、「これらの条件下で、クリーンエネルギー調達市場を維持するだけでなく成長させることは、多くの企業のアジェンダ(実行すべき行動計画)の中で持続可能性の優先順位がいかに高いかを証明しています」と、語った。

 BNEFによると、2019年に続き、米国は再び最大のクリーンエネルギー調達市場だった。2020年に米国で11.9GWの企業によるPPAが結ばれた。この調達量は世界全体の50%以上を意味する。

 とはいえ、この調達量は、2019年の14.1GWに比べると減少しており、2016年以来、初めて前年を下回ったことになる。Read More Here

December 1, 2020

1GW超える米最大「ギガソーラー」着工、AT&T・ホンダなどとPPA テキサス州に建設、先進企業5社・3自治体が電力購入

 Published Nikkei Technology Mega Solar Business

1.31GWで総投資額16億ドル

 テキサス州で現在、米国で最大規模となる1.31GW(1310MW)もの巨大な太陽光発電所の開発が進んでいる。この「ギガソーラー」の建設は今年7月に既に始まっていて、完成した時の総発電量は、米国一般家庭の約30万世帯分に相当する消費電力になるという。

 「サムソン・ソーラー・エネルギー・センター(以後サムソン)」と呼ばれるこのプロジェクトは、テキサス州の北東部に建設されていて、総投資額はなんと16億米ドル。

 現在建設済み・稼働中の米国最大規模のメガソーラー(大規模太陽光発電所)は、連系出力579MW・太陽光パネルの出力747.3 MWの「ソーラー・スター」と呼ばれるプロジェクトで、2015年7月にカリフォルニア州で稼働を開始した。稼働時は、米国で最大規模だけでなく、世界で最大規模でもあった(図1)。

図1●現在米国の稼働中で最大規模のメガソーラー「ソーラー・スター」
(出所:SunPower)

「ジェミニ」は896MW

 意外なことに、米国では5年が経った今まで「ソーラー・スター」を超える規模のメガソーラーが出てこなかった。

 そんななか、今年5月にネバダ州南部のモハビ砂漠付近に計画されている「ジェミニ・ソーラー」プロジェクトと呼ばれるメガソーラー事業が連邦政府の承認を得て、ようやく「米国最大規模」のメガソーラーの記録を更新しようとしていた。そのサイズはパネル出力896MW・連系出力690MWで、出力380MW・容量1400MWhのリチウムイオン蓄電池によるエネルギー貯蔵も併設される予定である。この発電所の電力は、ネバダ州で地域独占電力会社NVエネルギー(NV Energy)に25年間の長期電力購入契約(PPA)を通じて供給される。ちなみに、2023年12月に商業稼働を開始する予定である(図2)...Read More Here

図2●建設に取り掛かろうとしている「ジェミニ・ソーラー」の計画図
(出所:Quinbrook Infrastructure Partners and Arevia Power)



March 24, 2020

米大学で急拡大、メガソーラーからの電力調達 「物理的PPA」と「バーチャルPPA」を使い分け

Published at Nikkei Technology "Mega Solar Business"

40超の大学が「100%」達成

 アップル、マイクロソフト、グーグルなど米国リーディング企業だけでなく大学などの教育機関でも再生可能エネルギーへの転換が急速に拡がっている。
 米エンバイロメント・アメリカ・リサーチ・ポリシーセンターによると、既に40を超える米国の大学(州、公、私立、2・4年制)は「100%転換」を実現しているという。現在、多くの大学が気候変動対策に本腰を入れ、太陽光発電設置の導入と太陽光発電電力の調達を積極的に拡大している。
 現在、再エネ調達量で米国トップの大学は、米最大規模の州立大学群であるカリフォルニア大学。現在、同校による再エネ調達量は年間273ThW (2兆7300万kWh)を超える。
図1●カリフォルニア大学デイビス校に設置された自家消費用のメガソーラー。大学のキャンパスは左上(出所:Regents of the University of California, Davis campus)

 同大学は、2025年まで電源を100%再エネまたはゼロカーボン電源に転換する目標を掲げている。同大学は既に州内に建設された合計80MWの太陽光発電所から電力を調達済みで、連系出力16.3MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を含む大規模な設備もキャンパス内や付近に導入している(図1)。

スタンフォード大は太陽光で100%

 大学の中には、太陽光発電だけで「100%」を実現しようとしている大学がある。
 それは、世界でトップレベルの大学である、スタンフォード大学である。同大学は、来年2021年には「大学で消費する電力を100%太陽光発電に賄う」という目標が達成されるという。同校は既に78MWの太陽光発電を調達済みで、現在88MWの太陽光発電所が同大学向けに建設されている。
 最初のメガソーラーである「スタンフォード太陽光発電所#1」は出力67MWで、カリフォルニア州に建設され、2016年に運転を開始した。また、2017年には同校のキャンパス内に合計出力5MWの屋根上太陽光発電を設置した。

July 11, 2019

世界最大「太陽光+蓄電池」プロジェクト、契約単価「2セント/kWh」切る 200MWのメガソーラーに400MWhの蓄電池を併設

Published at Nikkei BP Mega Solar Business---  6月18日、米国・ロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)の事業委員会が開かれ、「太陽光プラス蓄電池」プロジェクトの承認を求めるための発表が行われた。同局は、カリフォルニア州ロサンゼルス市で電力を供給している。

 LADWPのパワーシステム部のルイス・ティング氏によると、「7月に事業委員会で承認を受けた場合、この種のプロジェクトでは世界最大規模になる」と言う。プロジェクトの正式名称は、「エランド・ソーラープラス蓄電池センター」と呼ばれ、出力200MWの太陽光発電システムに、出力100MW(容量400MWh)のエネルギー貯蔵設備が併設される。
 LADWPは、1909年に設立され、カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者となる。年間の電力供給量は、現在2600万MWh以上に達し、200万を超える顧客に供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、電力事業の一貫サービスを提供している。
 LADWPで資源総合計画(Integrated Resource Plan =IRP)マネジャーを務めるジェーム・バーナー氏が、事業委員会で今回のプロジェクトの詳細を公表した(図1)。
図1●LADWPの事業委員会で発表された世界最大規模の「太陽光プラス蓄電池」プロジェクト
(出所:LADWP)

 この発表によると、同プロジェクトはLADWPとってエネルギー貯蔵を太陽光発電に統合した最初のプロジェクトで、 130以上の競争入札参加者からプロポーザルがあったという。その中には、米国で最低価格を記録する提案が含まれていた。
 プロジェクトの実施は2段階となっており、合計出力200MWの太陽光発電と出力100MW(容量400MWh)の蓄電池が2023年4月から稼働を開始する予定で、電力購入契約(PPA)の契約期間は25年となっている。注目された太陽光発電の契約価格は、MWh当たり19.97米ドル(1.997セント/kWh)で、エネルギー貯蔵の契約価格はMWh当たり13.00米ドル(1.3セント/kWh)と、太陽光と蓄電池の価格低下が一段と進んでいること印象付けた。...Read More Here

February 12, 2019

「メガソーラー+蓄電池」でも、売電単価8セント以下! 「蓄電池併設型太陽光」で世界をリードするハワイ

Published at Nikkei Technology ---

世界最大の「蓄電池併設型」

 米AESは、再生可能エネルギーのデベロッパーで発電事業も手掛けている。2019年1月、同社は、米ハワイ州に世界最大規模の蓄電池併設型太陽光発電所「太陽光+(プラス)蓄電池・プロジェクト」の稼働を開始した。
 この事業は、「ラワイプロジェクト」とも呼ばれ、太陽光パネル出力28MW、連系出力20MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、出力20MW・容量100MWhの蓄電池を併設している。蓄電池は需要ピーク時に最長で5時間、放電できる仕様になっている。
 ハワイ諸島の最北端に位置するカウアイ島をサービス管轄に持つ電力会社カウアイ島公益事業社(KIUC)はAESとの間で25年に渡る長期電力購入契約を結び、kWhあたり11.08米セントで電力を購入する。
 このプロジェクトで導入した太陽光発電設備は、カウアイ島におけるピーク電力需要の約11%を賄える。その結果、島全体の再エネ比率は50%以上に高まり、同電力会社の目標である「2030年までに再エネ比率70%」の達成に大きく貢献するという。
 AESの子会社であるAES・ディストリビューティッド・エネルギーで社長を務めるウッディー・ロビン氏は、ラワイプロジェクトについて、「(カウアイ島は太陽光発電の普及率がすでに高いので)系統網への再エネ電源の接続では、太陽光発電はすでにパンパンの状態です。ハワイ州の島々は昼間に新規の太陽光を受け入れるには限りがあります。大型蓄電池を併設することで、上手に電力需要をシフトしたり、ピーク需要を削減できます。さらに5時間という長い放電時間で大量の(日中に蓄えた)太陽光をシフトできます」と、米国エネルギー貯蔵協会(ESA)の会合で語った。
 ちなみに、ラワイプロジェクトには1万3000もの韓国サムソン SDIのリチウムイオン電池モジュールが使用された(図1)。...Read More Here
図1●カウアイ島の設置された世界最大規模の「太陽光+蓄電池」プロジェクト
(出所:AES)
[画像のクリックで拡大表示]

May 28, 2018

米ラスベガスの巨大ホテル、メガソーラーで電力需要の3割を賄う! 屋根置き太陽光を自家発電、電力会社から離脱、そして「100MW」・・・

Published at Nikkei Technology ---

ネバダ州最大の電力需要家

 広大なテーマパーク、米ネバダ州のラスベガス。大きな人造湖での噴水ショーが有名な「ベラージオ」、古代エジプト・ピラミッドの形の「ルクソール」、滝のある南国リゾートのような「ミラージュ」、本当のニューヨークのような「ニューヨーク・ニューヨーク」――。これらのホテル・カジノは、社名と同名のホテル・カジノで知られているMGMリゾートが運営する。
 実際、MGMリゾートはラスベガスに計13のホテル・カジノを持っている。それゆえに同社は、ラスベガスのみならず、ネバダ州最大の電力需要家となっている。
 そこで同社は、これらのホテル・カジノの電力供給をグリーンエネルギーで賄うため、ラスベガス付近に建設される出力100MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)から電力を購入すると、今年4月に発表した(図1)。
図1●MGMリゾートがラスベガスで運営するホテル・カジノの一つ「ニューヨーク・ニューヨーク」
(出所:MGM Resorts International)

 MGMリゾートは、10年前以上に「コーポレート・サステイナビリティ事業部」を設けて、2014年には、同社運営のマンダレイベイ・ホテル&カジノのコンベンションセンター屋上にパネル容量6.4MWのメガソーラーを設置した。当時このサイズは世界で最大規模の屋根置き(ルーフトップ)システムと注目を集めた。さらに約2MWを付け加え、合計出力8.3MWとなり、マンダレイベイ・ホテル&カジノの電力需要の25%を供給している。... Read More Here

April 23, 2018

近道をしない「RE100」達成への道(前半) 「環境価値」に頼らず、再エネ新設と化石発電の廃止に貢献

Published at Nikkei Tech:
 米アップルは4月9日、同グループの全世界の事業運営で消費する電力に関し、再生可能エネルギー100%を達成したと発表した。

各地域で再エネ投資を拡大

 同社の凄さは、「RE100」(再エネ100%)を「目標」とする企業がようやく増える中、すでに自国内でのRE100を達成し、同社本社のある米国だけでなく、43カ国にわたるグローバルレベルで達成したことだ。
 この達成にあたり同社は、環境価値を外部から購入するのではなく、同社の拠点がある地域で太陽光発電所などの再エネ発電設備を建設し、そこからの電力を直接調達するなど、再エネ投資を拡大させた(図1)。
図1●アップルがアリゾナ州に持つデータセンター向けに設置されたメガソーラー(連系出力50 MW)( 出所:アップル)
 RE100を達成するには、(1)自社の敷地内に再エネ発電設備を導入し、発電分を自家消費にあてる(オンサイト発電)、(2)電力会社から「グリーン電力」プランの電力を購入する、(3) 再エネ発電事業者(独立発電事業者など)とPPA(電力購入契約)を結んで電力を調達する、(4)環境価値(グリーン証書など)を購入するーーなどの方法がある。
 RE100を目標とする企業は、これらの方法を組み合わせて達成することが多かった。
 しかし、最近では、環境負荷低減に貢献する「真のRE100達成」とは、「顧客の拠点があって電力需要のある現場、または顧客の拠点が電力供給を受けている送配電網と同じ系統に接続している再エネ設備からの電力調達」、「再エネの新増設への投資促進」、「グリーン電力から『環境価値』と『電力』を一括調達すること」などと見られている。これにより、既存の化石燃料による火力発電所の新増設を抑制する効果があることが評価される。

「環境価値」購入だけでは再エネは増えない

 これに対し、「環境価値の購入だけでRE100を達成する方法は、新規の再エネ投資を創出しない」と、国際的な環境保護団体であるグリーンピースは主張している。
 再エネ設備などからのクリーンな電力は、「電気そのものの価値」とCO2排出削減などの「環境価値」の二つからなる。電気そのものと切り離された環境価値を購入することで、購入者は、「再エネ電力を使用している」とみなされる。
 米国では、環境価値と電力の価値を一括して購入することを「バンドル」、環境価値のみを買うことを「アンバンドル」と表現する。
 米国では各州で発電事業者、または電力小売事業者に対して、電力販売量の一定割合を再エネから供給することを義務付けるRPS(Renewable portfolio standard:再生可能エネルギーポートフォリオ基準)が導入されている。発電事業者や小売事業者は、義務量を達成するために、RPSで認められた環境価値であるREC(Renewable Energy Certificate:再生可能エネルギー証書)を購入するケースが増え、その取引が活発化した。
 最近では、再エネの拡大と共に、コスト削減が進み、導入が加速した。その結果、取引される環境価値の量が急増し、供給過剰となっている。企業がこれらの「余った」環境価値を購入することでRE100を達成しても再エネの新増設につながらず、化石燃料を使った既存の発電所を減らす契機にもならない、という批判が高まってきたのである。..Read More Here

January 30, 2018

Solar in 2018: Better Technology, Record-Breaking Installations

Published at RenewableEnergyWorld (Jan/Feb Issue) --- Top industry experts say that in 2018, high efficiency Mono c-Si modules and high-voltage inverters will take more market share, and distributed generation will start to pick up.

Solar PV is becoming cheaper than ever. Almost every month, a new industry "low" is set and broken. In September 2017, the U.S. Department of Energy announced that the U.S. solar industry had achieved the 2020 utility-scale solar cost target of US $0.06/kWh, three years ahead of schedule and is moving toward the 2030 goal of $0.03/kWh. The following month, a solar tender for a 300 MW PV plant in Saudi Arabia was bid at the low price of US $0.179/kWh. This record was soon broken in Mexico with solar at $0.177/kWh November.

Solar has become one of the least expensive options for new power generation and is lower than the cost of most fossil fuel-powered generators, enabling solar installed capacity to expand faster than any other fuel. Most analysts predict that the 2017 global solar installed capacity will be around the 100 GW mark and 2018 is expected to see continued growth.

Renewable Energy World asked some of the world’s top industry experts to share their perspectives on technologies and markets for the year 2018.... Read More Here

December 10, 2017

米「学校太陽光」が累積約1GWに、カーポートが人気 「TPO方式」採用で、平均サイズ300kWに拡大

Published at Nikkei Technology Online ---  米国の小学校、中学校、高等学校で太陽光発電システムの導入が加速してきた。現在、5498の学校に設置され、2014年から2倍以上に増えた。
 米ソーラーファンデーション財団 (The Solar Foundation)、米太陽エネルギー産業協会(SIEA)、米ジェネレーション180という3つの非営利団体が発表した「より明るい将来」によるもの。

全米設置容量は910MWに

 同レポートによると、全米には合計12万5000の公立・私立小中高等学校があり、太陽光発電システムを導入した学校は、そのうちの4.4%に達する。約390万人の学生が太陽光発電システムのある学校に通っていることになる。
 累積の設置容量は全米910MWで1GWに近づき、年間発電量は140万MWhになった。
 ソーラーファンデーション財団で、社長・エグゼクティブディレクターを務めるアンドレア・ルーケ氏は、「太陽光発電システムの導入によって学校は何百万ドルの電気代を削減でき、節約した資金で、 新しい教員の採用、施設の改善、教育と課外活動の質を高められる。そのうえ、学生はステム(STEM)教育(科学・技術・工学・数学の総合的学習)の実地体験を通じて、太陽からのクリーンエネルギーについて学べる」と語った。

コストアップでも「カーポート」が主流

 州別の導入量を見てみると、最も多いのはカリフォルニア州で、合計出力489MWの太陽光発電システムが1946の学校に導入された。次いで、ニュージャージー州、アリゾナ州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州がトップ5となっている。
 トップ5は全米設置量の87%を占める。トップ5以外では、ネバダ州が米国で最も高い導入率で、同州全体の23%に当たる学校に太陽光発電が導入済みである(図2)。
図2●州別の小中高等学校・太陽光発電導入容量
(累積出力・MW)(青の色が濃いほど設置容量が高い)
(出所:Solar Foundation)

 学校への太陽光発電システムが拡大した背景には、コストの低下がある。
 過去10年で学校に設置された太陽光発電システムのコストは67%下がり、2016年単年でも19%も下がった。2012年に出力200kWのシステムを導入するのにかかった同じコストで、現在は500kWのシステムを導入できるという。... Read More Here

July 27, 2017

米国で増えるRE100企業 再エネ導入で経費削減効果

Published at Solar Journal: 全ての事業運営を100%再生可能エネルギーで賄う「RE100」。参加する米国企業は31社。増加の理由はサステナビリティ戦略だけではなく、経費削減につながるという点も大きいようだ。

名だたる企業が続々参加
CSR戦略以外にもメリット

IT企業のアップル、グーグル、フェイスブック、大手食品会社(M&M’Sのチョコレートなど)のマース、スポーティンググッズのナイキ、コーヒーフランチャイズのスターバックス、大規模小売店のウォルマート、日用消費財メーカーのピーアンドジー、そして自動車会社のゼネラルモーターズ。これらの多様な業種に渡る米国企業に共通するものは?


それは、全ての事業運営を100%再生可能エネルギーで賄うという「RE100(再エネ100%)」の目標を持ち、積極的に再エネを導入しているという点だ。

再エネ導入は、CSR(企業の社会的責任)の一部としての温暖化問題への対策だけではない。太陽光発電や風力は運転に燃料費が不要であるため、化石燃料のコスト変動・高騰を回避し、自社の電力コストを安定化、さらに削減することができる。つまり、自社の社会的責任を果たすだけではなく、自社の経費削減による経営改善にもなる。

太陽光発電コストが
化石燃料のコストを下回る

「経費削減」ができる理由の一つには、近年の太陽光発電の導入コストが大きく低下し、発電コストが火力や原子力よりも低くなってきたことがある。そのため従来の化石燃料の電力を購入するより、再エネを導入した方が、経済的メリットが出るようになってきたのだ。実際、全世界での事業を再エネ100%で賄う目標を2017年中に達成するグーグル社は、再エネの価格低下により「再エネの電力は最も低コストな選択肢になってきた」と、再エネ導入拡大の加速を説明した。

米ファイナンシャル会社のラザード社によって昨年末に発表された発電源別均等化発電原価(LCOE)の分析によると、2016年における大規模太陽光発電所の発電コストは前年比11%減、2009年からは85%減と大きく下がっている。実際、シリコン系モジュールによる大規模太陽光発電所の発電コストは49〜61ドル/MWh、薄膜シリコン系モジュールは46〜56ドル/MWhと報告されている。

つまり、kW時だと5セント〜6セントということだ。石炭火力の発電コストは、60〜143ドル/ MWh、天然ガス火力発電コストは48〜78 ドル/MWhであった。これは、太陽光発電の発電コストが、従来の化石燃料の発電コストに匹敵、さらに下回るまでの低コスト化が進んでいることを意味する。..Read More Here

February 1, 2017

リーディング企業の「再エネ100%」で拡大する米太陽光市場: グーグル、フェイスブックの再エネ需要に電力会社はどう応えるか?

Published at Nikkei Technology Online --- 再エネで電力コストを安定化

 グーグル、マイクロソフト、ウォルマートなど米国を代表するリーディングカンパニーは、再生可能エネルギーで電力需要を賄う目標を掲げ、その達成に向け導入量を拡大している。このトレンドは他の米企業にも急速に広がっている。

 こうした企業の動きは、単に温暖化問題への対応だけではない。例えば、グーグルが再エネ導入に熱心なのは、同社のサスティナブル(Sustainability)目標を達成することに加え、再エネ電力の長期購入契約により電力コストを安定化し、化石燃料の高騰による経営への影響を回避するためでもある。
Google Data Center, Credit: Google


 米ビジネス協会Advanced Energy Economy (AEE) によると、フォーチュン100企業(米フォーチュン誌が年1回編集・発行する、総収入に基づいた全米上位100社のランキング)中71社、フォーチュン500企業中215社がサスティナブル、または再エネ導入目標を掲げている。

 さらに、500企業中、なんと22社は電力需要を「100%再エネで賄う」という挑戦的な目標を掲げている。ウォルマート、アップル、アマゾン、マイクロソフト、GM(ゼネラル・モーターズ)、ナイキ、スターバックスなど、幅広い業種で「再エネ100%」目標を公約する企業が増えている。

設置場所はオンサイトからオフサイトへ

 米企業が再エネに投資することで、再エネ電源が開発される州には、新たな雇用と税収をもたらす。それは、州の電源資源を分散化させ、化石燃料への依存を減らすことにもなる。しかし、一方でこのような再エネ大量導入を受け入れ、対応できるメカニズム(政策・規制)が整っていない州もある。

 逆に言うと、企業がどのような手法で再エネを導入するか、または、どの州で展開するかは、州の政策・規制で大きく変わることになる。

 ウォルマートのように、店舗、倉庫、流通センターなどの比較的規模の大きな施設を全国に持つ企業は、電力需要のある事業所・工場の屋根上、または敷地内(オンサイト)に自産自消用に太陽光発電を導入することが多い。企業がシステムを所有している場合もあるが、再エネプロジェクトのデベロッパーなど第3者が開発・所有し、 企業が電力購入契約のもとで発電電力を買い取るスキームもある。...Read More here

January 15, 2017

新設発電設備の3割以上が太陽光、電力会社が「安さ」で調達 州の普及政策なくともPURPA法適用で伸びるメガソーラー

Published at Nikkei Technology Online --- ソーラー州」以外にもメガソーラーが続々

 太陽光発電市場は、基本的に政府による普及政策の動向に大きく左右される。特にシステムコストが高かった当時は、補助金なしに市場が成長することは難しかった。

 そうした状況が、今、大きく変わろうとしている。米国で「ソーラー」と言うと、地球温暖化対策に力を入れているカリフォルニア州が頭に浮かぶ。ところが、2016年からユタやジョージア州といった、本来「ソーラー」と無縁だった州に、多くのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が建設され始めた。

 米エネルギー省 エネルギー情報局( Energy Information Administration: EIA)が発表した2016年1月から10月までに建設されたメガソーラー(発電事業用)の州別設置容量で見てみると、ダントツはやはりカリフォルニア州だが、ユタ(UT)そしてジョージア州(GA)が2位と3位になっている(図1)。
図1●米国の州別大規模太陽光発電所設置(2016年1月から10月の設置)
(出所:Energy Information Administration)


かつては、RPS法でメガソーラーが伸びる

 米国における分散型太陽光発電の普及は、システムコストの一部を州や電力会社が助成する補助金制度、そして自産自消で電気料金削減を可能にするネットメータリング制度などがけん引役になってきた。一方、従来の電力事業用の発電所に匹敵する大規模な太陽光発電は「再生可能エネルギー・ポートフォリオ・スタンダード(RPS)法」によって導入が進んだ。

 実際、カリフォルニア州に設置された「ソーラー・スター」と呼ばれる出力576MWのメガソーラーは同州のRPS法を達成することを目的に建設された。2016年で最も規模の大きかった太陽光設備はカリフォルニア州に設置された「トランキリティー」と呼ばれる258MWのメガソーラーで、やはり発電した電力は、地元の電力事業者がRPS法を満たすために買い取る。

 このようにメガソーラーは、従来、主にRPS法対策で建設されてきた。

 だが、現在、発電事業用セグメントで2位と3位につくユタ州とジョージア州では、なんとRPS法が成立していない。そんな中でもメガソーラーの建設が進行する理由は、太陽光発電の発電コストが、従来の化石燃料の発電コストに匹敵するまで低コスト化が進んでいるからだ。

PURP連邦法が原動力

 1970年代に起こったオイルショックの際、「公益事業統制政策法(PURPA)」という連邦法が施行された。同法は、再生可能エネルギーなどの利用により、エネルギー自給率とエネルギー効率向上を目指したもので、再エネやコージェネレーション(熱電併給)システムからの電気を電力事業者に回避可能原価(Avoided Cost:限界発電コスト)で買い取ることを義務付けた。

 つまり、独立系発電事業者(Independent Power Producer:IPP)が、電力事業者の発電コストより低価格で再エネ電力を販売できる場合、電力事業者はその電力を買わなければならない。実際、PURPA法により1980年代半ば以降、カリフォルニア州などでは、風力発電を使ったIPPが低コストを武器に新規参入した。

 ユタ州で最初に設置された太陽光発電所は、104MWの設置容量で2015年末に運転を開始した。現在、420MWと265MWと、さらに大規模な太陽光発電所がユタ州で開発されている。発電した電力は地元の電力会社にPURPA法をもとに購入される。ちなみに、ユタ州での太陽光発電所の発電コストは5セント/kWh前後と言われている。

September 13, 2016

米リーディングカンパニー、再エネ購入量で電力会社を上回る! 「再エネ100%」目標を掲げる一般企業が続々

Published in Nikkei Technology Online ---  米国では州政府、または地方自治体レベルで「再生可能エネルギー100%」の目標を掲げることが年々増加している。ここにきて、企業レベルにもこのトレンドが飛躍的に広がっている。

米国のトップ企業の多くが「再エネ100%」を掲げる

 Google、Microsoft、HP、AdobeなどのIT関連企業、一般消費財メーカーのP&GとJohnson & Johnson、米国最大のディスカウントストアーのWal-Mart Stores、スポーツブランドのNike、コーヒーチェーン店のStarbucksなど、業界を超えた米国のリーディングカンパニーが、全ての使用電力を再生可能エネルギー100%で賄う「RE100%」を公約している。

 「100%」という目標でなくても、フォーチュン100(米国フォーチュン誌が年1回編集・発行する、総収入に基づいた全米上位100社のランキング)のなんと約3分の2、そしてフォーチュン500(全米上位500社)のおよそ50%が、再エネ購入を積極的に含む「サステイナビリティ目標」を掲げている。

これまで再エネ導入の牽引役はRPSだったが…

 今までの米国の太陽光発電を含めた再エネ導入の主要な牽引役はRPS(再生可能エネルギー・ポートフォリオ基準=Renewable Portfolio Standard)だった。RPSは、全ての電気事業者または電力小売事業者に対して、電力販売量の一定割合を再エネから供給することを義務付ける制度である。RPSは州レベルで法律化され、現在29州とワシントンDCで実施されている。

 カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置く米ローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)のレポートによると、2000年から2015年の間、RPS用に57GWの再エネ(太陽光発電、風力など)が新規導入された。

 風力は今までRPSを満たすために導入された再エネの中で64%という最も大きなシェアを占めている。2010年から徐々に太陽光発電の導入が拡大した。2015年単年においては、太陽光発電はRPS用に建設された再エネの中で69%を占め、風力を抜き、群を抜くトップとなった。...Read More Here
(出所:Lawrence Berkeley National Laboratory
「U.S. Renewables Portfolio Standards, 2016 Annual Status Report」)

April 12, 2016

「第3者所有モデル」で急成長した米ソーラーシティ社 「太陽光発電を無料で設置!」は日本で成功するか?

Published at Nikkei Technology Online ---  日本で太陽光発電のリーディングカンパニーである日本エコシステムがついに「あのサービス」を立ち上げた。「あの」とは、太陽光発電を手持ち資金なしで設置でき、自分の屋根で発電した電気を自分で使える電力小売りモデルである。

 「じぶん電力」と名付けたこの新サービスは、米国で2008年から急速に普及し始めた「第三者所有(Third-Party Ownership:TPO)モデル」の仕組みとほぼ同じである。

 米国には、自宅に太陽光発電設備を設置して、電気料金を削減し、地球温暖化防止に貢献したいと思うものの、システムの高額な導入費と長期間に渡るシステムメインテナンスを考えると一歩踏み出せない、という電力消費者が多い。そんな消費者の要望に応えるように、太陽光発電を手軽に活用できる方法として、TPOモデルが登場した。

ニューヨーク州での「TPOモデル」浸透率は90%

 従来は、インストーラーがシステムを販売して設置し、電力消費者がシステムを(現金、またはローンで)購入、所有していた。TPOモデルの場合、デベロッパーが第三者から資金を調達して電力消費者の自宅の屋根に太陽光発電を設置し、さらに、システムから発電される電力を消費者に販売するものだ。

 消費者は大きな導入費無し、修理・メインテナンスに煩わされずに、太陽光発電の恩恵を享受できる。このモデルはシステムのリースと違い、電力売買を伴うので、電力購入契約(Power Purchase Agreement:PPA)とつなげて、TPOPPAと呼ばれることもある。

Residential PV TPO Penetration Rates by Key States, Credit: NREL

 「導入費なし」が受け、TPOはオーナー所有(現金、ローン購入)をぐんぐん抜き、2014年には米国住宅用太陽光発電市場のなんと72%を占めるまでに成長した。その設置容量は890MWに達する。TPOの貢献は大きく、米国住宅用太陽光発電市場は過去4年連続で50%の成長率を続け、2014年から非住宅用(産業・商業)市場規模を上回るまでになった。Read More Here

September 16, 2015

累積20GWを超えた米太陽光市場、2016年末まで毎月1GWの建設ラッシュ

Published at Nikkei Technology ---  全米太陽光発電協会(SEIA)と米GTM Research社の最新の太陽光発電市場レポート(U.S. Solar Market Insight Q2 2015)によると、米国の太陽光発電市場は2015年第2四半期時点で累計設置容量20MW超えた。これは、一般家庭約460万世帯分の年間使用電力量に相当する。

 2015年上半期の導入量は2.7GWで、GTM社は2015年の太陽光発電導入量を前年比16%アップの7.7GWと予想している。つまり、2015年下後半期のみで約5GWが設置されることになる。さらに、2016年の市場は、飛躍的に伸び12GWを超えるとも予想している。これは今後、月平均1GW規模の太陽光発電が米国に導入されることを意味する。

2016年末までに税控除制度の駆け込み需要

 価格低下の他に、成長のドライバーとなるのは、「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる投資税控除制度だ。これは2006年から始まった連邦レベルの制度で、再生可能エネルギーの設備投資に適用される。太陽光発電システムの所有者またはプロジェクトデベロッパーは、システム設置にかかる投資額の30%を税額控除できる。同制度は2008年ブッシュ政権下で延長・拡大されたが、2016年末で住宅用については終了し、非住宅用は現在の30%から拡大前の10%に下がることになっている。...Read More Here

July 13, 2015

米テキサス州とネバダ州、メガソーラー発電コストがすでに4セント/kWh以下に

Published at Nikkei Technology Online ---  テキサス州オースティン市が運営する電力会社米Austin Energy社は今年4月に連系出力600MW相当のメガソーラー(大規模太陽光発電所)の一般競争入札を行った。5月中旬の公募締め切りまでに、なんと募集の約13倍に相当する8000MW(8GW)近くの応募があったと発表した。さらに、応募された8000MWの内、1295MW分の太陽光発電コストは何と4米セント/kWhを切ったという。

 さらに、ネバダ州で民営電力会社の米NV Energy社から似たような発表があった。同社は100MWのメガソーラーからの電力を3.87米セント/kWhで購入するという契約をしたというものだ。このメガソーラーは米ファーストソーラーによって現在開発中の「Playa Solar 2」である。

 オースティン市はテキサスの首都であり、人口は100万人以上に達する。同市運営の電力会社は全米にある地方自治体が経営する電気事業者(POU:Publicly-Owned Utilities またはMuni:Municipally-Owned Utilitiesとも呼ばれる)の中でトップ8に位置する。同市は地球温暖化対策として、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みを今までに積極的に推進してきた。太陽光発電導入でも全米公営電力会社の中で7位である。



 同市のエネルギーに対するミッションは「クリーン」、「安く」、そして「信頼性の高い」エネルギーを提供することである。同市の電力会社Austin Energy社は販売量では電力自由化が行われているテキサス州で8位、販売額では4位に位置する。平均電気料金単価も大手民間電力会社と比べると1~2米セント/kWh低くなっている。...Read More Here

December 17, 2014

太陽光発電が5米セント/kWhに、電力会社の入札で次々と火力発電に競り勝つ

Published at Nikkei Technology --- 太陽光発電システムの建設コストの低下に伴い、発電コストも下がってきた。公的な研究機関の米Lawrence Berkeley National Laboratoryが2014年9月に発表したレポートによると、大規模太陽光発電システムからの長期電力購入契約単価が2008年から70%以上も下がり、平均で50米ドル/ MWh、つまり5米セント/kWhになったという。

 調査会社の米GTM Research社も、米国における太陽光発電システムからの電力購入契約時の単価が、現時点で4.5~7.5米セント/kWhになっているとする。大規模太陽光発電システムの設置価格は、1.5米ドル/Wを下回るものもあるという。これは、連邦政府の税金控除の前の価格である。

 こうした太陽光発電システムからの電力調達コストの低下によって、米国内の電力会社は太陽光発電システムからの電力の購入量を増やしている。再生可能エネルギーの導入を義務付ける「RPS:Renewable Energy Portfolio(再生可能エネルギー・ポートフォリオ基準)」に対応するため、という理由からではない。州によっては、天然ガスを燃料とする火力発電所を建設するよりも安い上に、天然ガスの価格変動に対するリスクを回避できるからである。Read More Here
Credit: Lawrence Berkeley National Laboratory