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March 15, 2018

米エネルギーストレージ市場が「1GWh」越え 太陽光の自家消費向け市場が成長を牽引

Published at Nikkei Tech:

「ビハインド・ザ・メーター」が増加

 米国市場におけるクリーンエネルギーの調査・コンサルティング事業を手掛けるGTMリサーチ(GTM Research)と米エネルギー貯蔵協会(Energy Storage Association: ESA)は、2013~17年の5年間で系統連系型のエネルギーストレージ設備の累積導入容量が1000MWh(1GWh)を超えた、と発表した。
 2017年単年には全米で431MWhの系統連系型エネルギーストレージ設備が導入され、同年第4四半期(9〜12月)には100MWhが導入された。
 GTMリサーチの予測によると、2018年単年で1233MWh(1.233GWh)の系統連系型エネルギーストレージが導入され、今年だけで2017年までの累積導入容量を超えることになる(図1)。
図1●米エネルギーストレージ市場予測(MWh)(濃青:住宅用、青:非住宅用、薄青:電力供給側用)
(出所:GTM/ESA)
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 2017年の米エネルギーストレージ市場は前2016年比で27%拡大したが、特に成長した分野は、「ビハインド・ザ・メーター(Behind the meter)」と呼ばれる需要家サイドに設置される蓄電池で、2016年比で79%増加した。これらの蓄電池は主に分散型太陽光と併設され、太陽光発電の余剰を系統網に流さずに貯蔵して自家消費する。

「フロント・オブ・ザ・メーター」は減少

 「ビハインド・ザ・メーター」に対して、主に電力会社などの電力系統側に設置された蓄電池を「フロント・オブ・ザ・メーター (Front of the Meter)」と呼ぶ。フロント・オブ・ザ・メーターとしての蓄電池は、2017年に総導入量の65%を占めるものの、2016年と比べると構成比率は14%減となった(図2)。
図2●米国エネルギーストレージ市場2016/2017比較
(出所:GTM/ESA)
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 今回の発表によると、フロント・オブ・ザ・メーター市場では平均放電時間が長い蓄電池の導入が増えている。これは、長周期対策向けの蓄電池市場が成長していることを意味している。
 蓄電池の性能は、瞬時にどれだけの電力を流せるかを表す瞬時最大電力である「出力(単位:W)」と、どれだけの電気を充電または放電できるかを示す「容量(単位:Wh)」の2つがあり、用途によってどちらを重視するかが異なってくる。

PJM管内ではアンシラリー向け急増

 米エネルギー省・エネルギー情報局(Energy Information Administration:EIA)によると、2016年に米国に導入されたフロント・オブ・ザ・メーター向けの大型蓄電池は、地域によって用途が異なり、重視する性能も違ってくる。..Read More Here

September 26, 2017

米電力会社が系統・需要側の双方で「蓄電池導入プラン」 蓄電池市場は327MWから2020年に2.5GWに急拡大へ

Published at Nikkei Technology Online ---

2017年に207MWの蓄電池を接続

 電力需給のバランス、電力系統の安定化、ピークカット、ピークシフト、バックアップ電源、調整火力の代替など多彩な機能・利点をもつ「電力貯蔵システム」の導入が、米国で拡大し始めている。発電所や変電所に併設される大規模蓄電池だけでなく、家庭や事業所、工場など需要家側の中小規模の蓄電池システムの導入も増え始めている。
 「まだ小規模ですが、蓄電池市場の成長は加速しています」――。電力会社で構成される米スマート・エレクトリック・パワー協会(SEPA)でCEO(最高経営責任者)兼社長を務めるジュリア・ハム氏は、9月中旬に開催された北米最大の太陽光発電関連の国際展示会「ソーラー・パワー・インターナショナル(Solar Power International=SPI) 2017」で、こう語った。実際、SEPAによると、昨年出力207MW(容量257MWh)の蓄電池が電力系統に接続された。
 SEPAは電力会社を対象に実施したアンケートをもとに、「2017年電力会社電力貯蔵市場概念」というレポートをSPI開催に先駆けて発表した。全米の115電力会社がこの調査に参加した。ちなみに、米国には約1億3000万の需要家(顧客口座)がおり、民営・公営など3000以上の電気事業者が電気を供給している。アンケートに参加した電力会社の契約顧客数は、7500万以上に達し、全米の電力需要家の58%を占める。
 この調査結果によると、2016年末時点で累計622MW(661MWh)の蓄電池が設置されている。つまり、2016年だけで累積容量の39%が導入されたことになる。ここにきて、いかに急速に蓄電池が普及し始めたかが分かる(図1)。
図1●州別累積電力貯蔵システム導入容量(MWh)
(出所:SEPA)

カリフォルニア州が半分以上を占める

 2016年の蓄電池導入データを州別に見てみると、太陽光発電と同様に、カリフォルニア州が120.5 MW(176.6 MWh)と、群を抜くナンバーワンで、出力で58%、容量で69%を占めた。2位はインディアナ州の22 MW( 20.8 MWh)、2位はオハイオ州の16.1 MW(16.2 MWh)となっている。
 カリフォルニア州では蓄電池に対する政府の推進策と助成制度が充実している。同州は、2010年に州の民間電力会社3社に対し、2020年までに1.3GWの電力貯蔵システムを導入することを義務付けた。1.3GWのうち50%は電力会社所有となっている。...Read More Here

September 29, 2016

米太陽光発電市場は安泰!?、パネル価格は40セント/W! 北米「ソーラー・パワー・インターナショナル2016」レポート

Published at Nikkei Technology Online ---  北米最大の太陽光発電関連の国際展示会「ソーラー・パワー・インターナショナル(Solar Power International=SPI) 2016」(2016年9月12~14日)がネバダ州ラスベガスで開催された。

会場にマイクログリッドを設置

 スマート電力アライアンス(SEPA)と米国太陽エネルギー産業協会(SEIA)で共催するイベントは今年で13年目になる。今回は国内外から1万8000人以上が参加し、「ここ5年で最高の参加動員数です」と、SEPAで最高経営責任者を務めるJulia Hamm氏は語った。これは世界における米国市場への関心の高さを意味する。

 今回の総出展社数は650を超え、うち80社は蓄電池に関わる会社であった。蓄電池の出展社とセミナーの数が充実する中、今回は初めてマイクログリッドの特別展示とセミナーコースも加わった。会場外の駐車場には「ライブ(実際に稼働している)」マイクログリッドシステムが設置され、イベントの一部の電力消費量を賄った(図1)。

「Solar Power International 2016」(出所:SeaMove Media)

ITCの延長で安堵感広がる

 昨年のSPIでは、2016年末に打ち切られることになっていた「Investment Tax Credit(ITC)」と呼ばれる「再生可能エネルギー導入投資税控除(連邦政府政策)」の延長を国会に訴える活動と、「延長されなかったら?」という不安で、どことなく緊張感が漂っていた。

 SPIから3カ月後の12月に、米連邦議会がITCの5年間延長法案を可決し、米国太陽光発電産業は2017年以降、市場が冷え込むという悲観シナリオから免れ、関係者の間に安堵感が広がった。こうして迎えた今年のSPIは、昨年のような緊張感はなく、今までの大きな達成感と今後の飛躍に向けた「セレブレーション」的ムードがあった。