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February 12, 2019

「メガソーラー+蓄電池」でも、売電単価8セント以下! 「蓄電池併設型太陽光」で世界をリードするハワイ

Published at Nikkei Technology ---

世界最大の「蓄電池併設型」

 米AESは、再生可能エネルギーのデベロッパーで発電事業も手掛けている。2019年1月、同社は、米ハワイ州に世界最大規模の蓄電池併設型太陽光発電所「太陽光+(プラス)蓄電池・プロジェクト」の稼働を開始した。
 この事業は、「ラワイプロジェクト」とも呼ばれ、太陽光パネル出力28MW、連系出力20MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、出力20MW・容量100MWhの蓄電池を併設している。蓄電池は需要ピーク時に最長で5時間、放電できる仕様になっている。
 ハワイ諸島の最北端に位置するカウアイ島をサービス管轄に持つ電力会社カウアイ島公益事業社(KIUC)はAESとの間で25年に渡る長期電力購入契約を結び、kWhあたり11.08米セントで電力を購入する。
 このプロジェクトで導入した太陽光発電設備は、カウアイ島におけるピーク電力需要の約11%を賄える。その結果、島全体の再エネ比率は50%以上に高まり、同電力会社の目標である「2030年までに再エネ比率70%」の達成に大きく貢献するという。
 AESの子会社であるAES・ディストリビューティッド・エネルギーで社長を務めるウッディー・ロビン氏は、ラワイプロジェクトについて、「(カウアイ島は太陽光発電の普及率がすでに高いので)系統網への再エネ電源の接続では、太陽光発電はすでにパンパンの状態です。ハワイ州の島々は昼間に新規の太陽光を受け入れるには限りがあります。大型蓄電池を併設することで、上手に電力需要をシフトしたり、ピーク需要を削減できます。さらに5時間という長い放電時間で大量の(日中に蓄えた)太陽光をシフトできます」と、米国エネルギー貯蔵協会(ESA)の会合で語った。
 ちなみに、ラワイプロジェクトには1万3000もの韓国サムソン SDIのリチウムイオン電池モジュールが使用された(図1)。...Read More Here
図1●カウアイ島の設置された世界最大規模の「太陽光+蓄電池」プロジェクト
(出所:AES)
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April 10, 2018

米で「太陽光+蓄電池」サミット、見えてきた「使いこなし」への課題 複雑さ増すビジネス、顧客価値の評価と提供が鍵に

Published at Nikkei Technology:

「スイス・アーミーナイフのよう」

 北米エネルギー貯蔵協会(ESNA)が主催するエネルギーストレージ関連のイベント「ソーラー・プラス・ストーレージ(太陽光発電とエネルギー貯蔵)サミット」が3月27日にカリフォルニア州サンディエゴ市で開催された。
 今回議論の焦点となったのは、太陽光発電システムとエネルギー・ストレージ・システムをいかに併設して統合するか、である。住宅、非住宅、発電事業用のセグメントごとに、併設・統合に伴う課題や解決策が活発に議論された。
 近年米国のエネルギー業界では、「エネルギーストレージはスイス・アーミーナイフのようだ」とよく言われる。
 電力の需給バランス、電力系統の安定化、ピークカット、ピークシフト、バックアップ電源、調整火力の代替など、多くの機能やメリットを持つからだ。発電、送電、配電、需要家と電力システムのすべてのバリューチェーンで有効性を発揮する。しかし、用途ごとに、その価値を評価し、活用するにあたっては難しい課題を抱えている(図1)。
図1●米サンディエゴで開かれた「ソーラー・プラス・ストーレージ・サミット」
(出所: ESNA)
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EV普及でコストダウンの恩恵

 ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)でエネルギー・ストレージ・アナリストを務めるローガン・ゴルディースコット氏は講演で、「系統レベルのエネルギーストレージ市場は拡大しているが、依然として小さい」と指摘した。
 BNEFの最新のレポートによると、2017年の世界エネルギーストレージ市場は1.17GWに達し、2030年には2016年比で6倍の規模になると予測している。
 ゴルディースコット氏が強調したのは、蓄電池メーカーが電気自動車(EV)の需要を満たすために投資を加速し、生産規模を拡大している点である。これにより、エネルギーストレージ業界にとってもコストダウンという恩恵をもたらす。
 BNEFの調査によると、発電所に併設するタイプのエネルギーストレージの世界市場は、2017年に700MWをわずかに超えた程度である。しかし、ゴルディースコット氏は、「莫大な数のパイプライン(計画・開発中のプロジェクト)があり、今後2〜3年には大きく成長する」と見る。
 さらに、同氏によると、既設のエネルギーストレージ施設は、太陽光発電システムと併設するタイプは少なく、単独で設置されて周波数調整市場など向けに使われるケースが多い。太陽光発電とエネルギーストレージは「相補的」な関係にあるため、今後は両者の併設が進むと予測する。しかし同氏は、エネルギーストレージ市場を将来的に順調に拡大させるためには, 政府による最適な政策が必要だとも言う。Read More Here
図2●ESNA主催の「ソーラー・プラス・ストーレージ・サミット」における議論の様子
(出所:J. Movellan)

October 24, 2017

米加州、太陽光普及で電気料金は「昼が安く、夜に高い」に ピーク時間帯を「16~21時」に変更、太陽光の「電力価値」が低下

Published at Nikkei Technology Online ---  太陽光発電の導入量が全米で1位のカリフォルニア州で電気料金メニューに大きな変化が起ころうとしている。
 カリフォルニア州南部に位置するサンディエゴでは、住宅用太陽光発電システムの所有者向け料金メニューが、昨年から、季節別・時間帯別電気料金(TOU)に移行した。

新TOUでピーク時間帯が昼から夕方に移行

 この際のTOUのピーク時間帯設定では、昼間の電力を高く売れたため太陽光発電システムの所有者にとってはメリットがあったが、サンディエゴで電力・ガスの独占販売をするサンディエゴ・ガス&エレクトリック(SDG&E)社は、2017年12月1日から新TOUでのピーク時間帯を夕方に移行する。
 SDG&E社の現在の夏季ピーク時間帯は午前11時から午後6時までだが、今年8月にカリフォルニア州公益事業局(CPUC)は、同電力会社の夏季ピーク時間帯を午後4時から夜9時に移行する申請に承認した(図1)。
図1●SDG&E社のピーク時間帯シフト
(上:現在の時間帯別料金、下:今年12月からの時間帯料金)
(出所:SDG&E社)

「ダックカーブ」の緩和に役立つ

 CPUCによると、TOUは、ピーク時間帯の消費量の一部を電気料金の安いオフピークの時間帯にシフトするインセンティブを電力消費者に与える手段で、長い目で見ると、時間帯別料金の実施は系統網の安定化と、より低い電気料金を消費者にもたらす、としている。
 新しいTOUは、電気料金を電力コストとより緊密に合わせ、カリフォルニア州で深刻化しつつある需要カーブの急激な増減現象である「ダックカーブ」を緩和するのに役立つ、というのが電力会社側の主張である。...Read More Here

October 13, 2017

Time-of-Use Rates Will Turn the Tables for Energy Storage

Published at Renewable Energy World --- It is not always good to be first. Last June, San Diego Gas & Electric (SDG&E) was the first utility in California to hit its net-metering cap and move to Net Energy Metering 2.0 (NEM 2.0). Now, SDG&E will again be the first utility to start the shift to time-of-use (TOU) period, effective on Dec. 1, 2017.
Under California Public Utilities Commission (CPUC) approval on August 24, SDG&E will shift its summer peak time to 4 p.m. to 9 p.m. from the current 11 a.m. to 6 p.m.
The new TOU periods are supposed to help align rates more closely with the cost of service as well as help mitigate the infamous Duck Curve. According to the CPUC, the implementation of TOU rates should provide customers with the incentives to shift some of their peak usage to off-peak times of day when it will be cheaper to do so. This should result in a more efficient grid and lower bills in the long run.
Will solar customers be able to lower bills too?
Moving from “Buy Low, Sell High” to “Buy High, Sell Low”
As part of the transition to NEM 2.0, solar customers are moved from a tiered-rate structure to a TOU rate structure. At that time, some regarded TOU rates as opportunities since customers get compensated higher credits during solar peak production....Read More here

September 8, 2017

続報・米「皆既日食」、市場を使い、太陽光の出力抑制は1%に 広域ネットワークで再エネの変動を機敏に調整

Published at Nikkei Technology Online ---  8月21日、米国全土では1979年以来38年ぶりとなる皆既日食が見られた。午前10時20分ごろから西海岸オレゴン州で始まり14の州を横断し、東海岸のサウスカロライナ州まで、壮大な天体ショーが観測された。

電力の広域市場をフル活用

 カリフォルニア州は、米国で太陽光発電の導入量ナンバーワンで、日食の影響も大きいことが予想された。同州では、日食の際、起動と調整力で柔軟性に優れた電源である州内の水力発電と天然ガス火力で、太陽光発電の出力急変に対応し、グリッドの信頼性を保つことに成功した。これは8月22日に公開したこのコラムでもレポートした(関連記事)。

 カリフォルニア州は皆既食帯ではないものの、同州北部では76%、南部では58%の部分日食の範囲に入っていた。部分日食といえども同州の送電網には約10GWの発電事業用のメガソーラー(大規模太陽光発電所)が接続されていて、ピーク需要の30〜40%を賄うまでになった。さらに、同州の配電網には5.8GWの屋根置きを含む分散型太陽光発電も接続されている。

 カリフォルニア州の系統運用を担うカリフォルニア独立系統運営機関(California Independent System Operator; CAISO)は、太陽光発電の出力ロスによる供給不足を補うために、州内で発電所を稼働させると同時に、日食が地域を横切って移動し、異なる時間に異なる場所で太陽光発電に影響を与えることを利用し、西部電力システムネットワーク上での広域インバランス市場を活用した(図1)。
図 1●2017年8月21日におけるCAISO管轄内の電源別電力供給
(黄線:太陽光発電、赤線:火力発電、紫線:輸入)
(出所:CAISO)


インバランス市場の活用で再エネ統合
 CAISOはカリフォルニア州を管轄エリアとする送電事業と電力需要調整事業を担っている。さらに、前日市場と最終的な需給の差(インバランス)を調整するインバランス市場を運営している。

 米国西部諸州に拡大される再生可能エネルギーのグリッドへの連系、グリッドの信頼性と発電コスト削減を促進するため、CAISOは、同州で運営するインバランス市場の運営エリアを拡張し、2014年に西部エネルギーインバランス市場 (Western Energy Imbalance Market: EIM) の運営を開始した。

 西部EIMには 現在、カリフォルニア、オレゴン、ネバダ、ワシントン、アリゾナ、ユタ、コロラド、ワイオミングの8州に管轄エリアを持つ電力事業者が参加している。これらの州の電力事業者・発電事業者はCAISOのリアルタイム・グリッド・マネッジメント・システムにアクセスし、再エネの系統統合、系統安定化、発電コスト抑制に活用できる...Read More Here

September 4, 2017

2020年には「メガソーラー+蓄電池」がお得に!? 米NREL、太陽光普及後の経済性を単独設置と比較

Published at Nikkei Technology Online --- 浸透率6%では「太陽光単独」が有利だが…

 米国国立再生可能エネルギー研究所(The National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、2020年には「大規模太陽光発電(メガソーラー)+大規模蓄電池」システムがメガソーラー単独のシステムより経済メリットが高まる、とするレポートを発表した。

 蓄電池システムのコストは下がってきてはいるものの、依然高いレベルにある。発電事業用の「メガソーラー+大規模蓄電池」とメガソーラー単独のシステムについて、発電所の設計、建設から運営、廃止までの全てのコストを、生涯発電量で割った均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity : LCOE)で比べた場合、「メガソーラー+大規模蓄電池」の方が常に高くなる。

 これに対し、今回のNRELのレポートは、コストだけではなく、蓄電池が加わったことにより創出される価値を考慮し、便益(B=ベネフィット)と費用(C=コスト)の比率(B/C)で見る費用便益分析が行われた。具体的には、蓄電池設置による年間エネルギー収入と容量の価値(便益)を年間資本と運営コストで割ったものを比べた。

 現在の太陽光の浸透率は6%だが、このケースではメガソーラー単独のシステムの方が、「メガソーラー+大規模蓄電池」のシステムより費用便益分析で優れるが、太陽光の浸透率が上がると分析結果が大きく変わる結果となった。

2020年におけるメガソーラー単独と
「メガソーラー+大規模蓄電池」の費用便益比率比較。
Credit: NREL

メガソーラーと蓄電池の接続形態に4タイプ

 同費用便益分析では、太陽光パネルの設置容量65MW-DCのメガソーラーをモデルとして使い、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力は50MW-AC、蓄電池の出力は30MW-AC、容量は120MWh-ACである。

 さらに、蓄電池とメガソーラーの接続タイプ、太陽光の浸透率ごとに結果がどのように変わるかを検討している。

 接続(リンク)のタイプは、「独立」、「交流(AC)リンク」、「直流(DC)リンク・双方向」、「直流(DC)リンク・一方向」の4タイプに分けられる。

 「独立」タイプは、メガソーラーと蓄電池システムを物理的に同じ場所に設置しておらず、制御機能なども共有されていないケースである。蓄電池はメガソーラーとは独立して稼働し、ピーク容量、ピークシフト、アンシラリーサービスなど系統網全体の安定化に対応する。さらに、1つの電源に接続していないことから、系統網上のどの電源からでも充電できる...Read More Here