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July 13, 2020

米住宅太陽光の最新動向、シェアトップ企業がNo.2を買収! 「第3者所有モデル」席捲後、自己所有も復調、設置手法が多様化

Published at Nikkei Technology

クリーンでレジリエントなエネルギー

 米国の住宅用太陽光発電市場でリーディングカンパニーである米サンラン(Sunrun)は、同じ業界の競争相手であるビビント・ソーラー(Vivint Solar)を買収すると、7月6日発表した。

 サンランは、住宅用太陽光発電と蓄電池のサービスプロバイダーで現在、米住宅太陽光市場でシェアトップを誇る。一方、ビビント・ソーラーは、シェア2位の住宅用太陽光発電フルサービスプロバイダーである。つまり、業界1位と2位の合併ということになる。

 全株式交換による取引で、ビビント・ソーラー株1株に対してサンラン株0.55株を割り当てるというもので、買収総額は、32億ドル。両社の取締役会は全会一致でこの買収を承認しており 、買収手続きは、両社の株主と規制当局の承認などを経て、今年第4四半期(10〜12月)に完了する見通しだ。‘

 「米国はクリーンでレジリエントなエネルギーを求めています。ビビント・ソーラーが加わることにより、家庭用太陽光発電と蓄電池の利点をより高め、より多くの家庭に広められる、ハイクオリティーな営業チャンネルを得ることになります」。サンランの創業者兼最高経営責任者(CEO)リン・ジュリッチ氏は、買収計画発表の場でこう語った(図1)。

図1●サンラン社がNASDAQで株式上場記念(中央黄色いジャケットが同社CEO)
(出所:NASDAQ)
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 この買収により、サンランは、約50万人の顧客と3GWを超える太陽光発電の資産を持つ「リーディングオーナー」にもなるという(図2)。...Read More Here 

August 7, 2017

米家庭用蓄電池、主導権を狙い有力企業が合従連衡 テスラ、LG化学、メルセデスが全米トップ3の施工業者と提携

Published at Nikkei Technology Online --- テスラのソーラーシティ買収が引き金

 米国で家庭向けに太陽光発電システムと蓄電池システムを併用する市場が立ち上がってきた。こうしたなか、蓄電池メーカーが太陽光発電システムの大手インストーラー(施工業者)との合従連衡を進める動きが激化してきた。

 急先鋒は電気自動車 (EV) と蓄電池メーカーの米テスラである。同社は2016年、米国住宅用市場でシェア1位の米ソーラーシティ(SolarCity)を買収し、定置型蓄電池の販売ルートを太陽光発電市場へ拡大した。ソーラーシティは、「初期費用なし、電気料金即削減」という 「第3者所有(Third-Party Ownership:TPO)モデル」で急成長していた。

 この買収により、米国太陽光発電市場における提携関係に変化が起こった。

 これまで米国の住宅向け太陽光発電システムのインストーラーは、コスト削減と供給確保のため複数の太陽光パネルメーカーと契約を結んできた。

 だが、蓄電池に関しては「独占契約」を選択し始めたのである。ナンバー1のソーラーシティがテスラと独占契約したのに続き、ナンバー2の米サンラン(Sunrun)は韓国のLG化学(LG Chem)と、ナンバー3のビビントソーラー(Vivint Solar)はドイツのメルセデス・ベンツと提携した(図1)。

図1●米国住宅用太陽光発電市場における蓄電池で競争を繰り広げる
テスラ(左)、LG化学 中央)、メルセデス(右)の製品
(出所:テスラ、LG化学、メルセデス・ベンツ)


政策の変わり目がビジネスチャンス

 太陽光発電システムと蓄電池システムの併用が脚光を浴びるようになった背景には、政府の政策の変化がある。

 これまで、ネットメータリング(余剰電力買取制度)などの再生可能エネルギーを拡大するための政策によって太陽光市場は飛躍的に拡大した。しかし、太陽光の大量導入により、電力会社は系統網の電圧や周波数が不安定化する問題に直面することになった。

 さらに、電力会社は、「ネットメータリング制度による余剰電力買取の増加で、太陽光を所有しない電力需要家の負担金額が増え不公平が生じている」と主張し、同制度の大幅な改正に乗り出した。その結果、電力会社の系統網に連系する太陽光の経済メリットが下がり、蓄電池の併用による「自己消費モデル」への移行が模索され始めた。

 ハワイ州では、2015年10月にネットメータリング制度が廃止され、それに代わって、「自己供給」と「グリッド供給」という系統接続オプションが導入された。

 「自己供給」とは、太陽光の全発電量を自家消費するもので、蓄電池が必須になる。「グリッド供給」は余剰分を系統網に流せるものの、買取量に制限があり、これまでの小売価格よりかなり低い価格で買い取られることになった。

 サンランは2016年5月、ハワイ州を皮切りに「ブライトボックス(BrightBox)」という太陽光・蓄電池の併設サービスを開始した。同サービスは、月単位で支払うリース(20年)、事前に支払うプリペイドリース(20年)、購入・ローンという3種類の支払いオプションを用意している。...Read More Here

October 6, 2016

米国で地域の設置事業者が扱うパネルとパワコンメーカーのトップ5は? パネルは韓国LG、パワコンは米SolarEdge社がナンバー1

Published at Nikkei Technology Online ---  現在、米Tesla社の買収で話題の米SolarCity社は、米国住宅用太陽光発電市場の販売設置量でダントツのナンバーワンである。その次はSolarCity社のように全国展開しているVivint社とSunRun社になっている。しかし、クリーンエネルギー関連のリサーチを行う米国GTM Research社によると、トップ3社の市場シェアは下がってきているという。同社のレポートによると、2014年第3四半期には53.4%あった3社合計のシェアが、2016年第1四半期には50%を切り47.5%まで下がった。

地域の事業者によるオンラインマーケット

 この背景には、地方、または地域に根付いた販売・設置事業者が成長し、シャアを伸ばしたことを意味する。

 米EnergySage社は、ネットで飛行機のチケットを買うように、「ゴー・ソーラー(太陽光発電の購入)」を手軽に行える。具体的にいうと、複数業者から見積もりを取れる便利なオンラインマーケットを提供している。同社のサイトは米国エネルギー省(DOE)からも推奨されていて、現在、米国50州中、30州に居住する太陽光発電の購入希望者とその地元の太陽光発電販売・設置事業者をつなぐマーケットとなっている(図1)。

 EnergySage社でコミュニケーションマネジャーを務めるNick Liberati氏によると、既に2万5000人以上が、このオンラインマーケットを通じて見積もりを取ったという。同社の統計によると、一件につき平均3社から見積もりを取ることが多いようだ。同社のサイトには、厳しい審査基準をクリアした、高い実績・評判を持つ地域の販売・設置事業者350社以上が参加している。しかし、米国住宅用太陽光発電市場において全国規模でビジネスを展開しているSolarCity社、Vivint社、SunRun社などは参加していない。

 同社は半年毎に、収集した見積もりデータを分析し「ソーラー・マーケットプレイス インテリ・レポート」として発表している。ここで興味深いのは、全国レベルで展開しているSolarCity社、Vivint社、SunRun社などのデータが含まれていないので、今後成長すると期待されている地域に密着した、または地方で強い中小規模の事業者の傾向が分かることだ。...Read More Here
地域の販売・設置事業者が取り扱うトップ5パネルメーカー
(出所:EnergySage社)

August 24, 2016

ハワイ州では「ソーラー・プラス・バッテリー」が電気料金より安い! 蓄電池を併設した分散型太陽光が米国で急成長

Published at Nikkei Technology Online ---  米Tesla社が米SolarCity社を合併するニュースが業界を騒がしている。これは、米国で今後、「ソーラー・プラス・バッテリー(分散型太陽光発電と蓄電池)」市場が大きく成長していくことを意味する。

「ビハインド」は前年比3倍に急伸

 米クリーンエネルギーリサーチ・コンサルティング会社のGTM Research(以下GTM) 社によると、今年第1四半期 (1~3月)における米国エネルギー貯蔵 設置容量は前年同期比127%増の18.3MWと、大きく拡大した。

 特に成長した分野は、「ビハインド・ザ・メーター(behind-the-meter)」と呼ばれる電力消費者の電気メーターの背後に設置される蓄電池である。これらの蓄電池は主に分散型太陽光発電と併設され、電力消費者サイトで発生した太陽光発電の余剰をグリットに流さずに貯め、自家消費用に使うものである。

 「ビハインド・ザ・メーター」に対する概念は「フロント・オブ・ザ・メーター (Front of the Meter)」と呼ばれ、主に電力会社などの電力供給側に設置された蓄電池を示す。GTM社によると、フロント・オブ・ザ・メーター側の設置容量は、前年同期比で2倍に拡大したが、ビハインド・ザ・メーターは前年同期から3倍とさらに大幅に成長した。これは、州政府の分散型電源の大量導入による制度改革を反映している。... Read More Here

Tesla社のパワーウォール (Powerwall)と合わせたセルフ・サプライ用システムを設置するSunrun社
(出所:Sunrun社)

August 1, 2016

分散型太陽光の拡大で「消費者が力をつける」時代に (北米「インターソーラー2016」レポート(後編))

Published at Nikkei Technology Online --- 今年で9年目を迎える太陽光発電関連で北米最大規模の総合イベント「Intersolar North America(北米インターソーラー)」(2016年7月11~13日)が、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された。
 今回のイベントでは、これからの太陽光発電と蓄電池を含む分散型電源(Distributed Energy Resources:DER)の導入拡大とグリッド(送配電網)との統合などに関する話題が多くの講演で取り上げられた。

電力の消費者がアクティブな役割を果たす

 米国の住宅用太陽光発電市場でリーディングカンパニーである米Sunrun社の創業者兼最高経営責任者(CEO) Lynn Jurich氏が、イベントのオープニングセレモニーで基調講演を行った。米Sunrun社は、住宅用のみに特化したターンキープロバイダーで、累計30億米ドル以上の住宅用太陽光発電システムを全米15州で売り上げた。リースなどのファイナンスを含めて提供している。
 Jurich氏は、「パワーセクター:電力消費者が力をつける時代」と題し、分散型電源のグリッドにおける利点について講演した。これは電力の消費者(需要家)が電力会社から電気を購入するだけの一方通行で受動的な立場から、太陽光発電、蓄電池などの分散型電源を利用して、発電や売電などもっとアクティブな役割を電力市場で果たすことを意味する。
 「消費者が自ら『決定する力を持つ』時代が到来しました。消費者は自分が購入する、または選択するサービスに対してコントロールを欲するようになり、ビジネスセクターは消費者のニーズを理解しない限り、顧客を獲得できません」と、Jurich氏は語った(図1)。
図1●北米インターソーラーのオープニングセレモニーで基調講演を行う
米Sunrun社の創業者兼最高経営責任者(CEO) Lynn Zurich氏
(出所:Solar Promotion International GmbH・July 2016)

将来膨れ上がる電力インフラへの総投資コスト


次にJurich氏は、将来膨れ上がる電力インフラへの総投資コストについて話した。米国研究機関The Brattle Groupによると、1989~2009年の20年間における電力インフラ(発電、送・配電網)に対する投資は5230億米ドルであった。これに続く20年間(2010~2030年)には、なんと約3倍の1兆5000億米ドルに膨れ上がると予想されている...Read More Here