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April 16, 2020

自治体のコロナ対策でリスク回避、米の太陽光建設業 「非接触申請許可」と「遠隔立ち合い検査」を導入

Published at Nikkei Technology "Mega Solar Business"

建設業は「必要不可欠」

 米カリフォルニア州では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止に向け実質的な外出禁止令が3月中旬に発令され、それに伴い非必須(ノンエッセンシャル)事業の停止と従業員の在宅勤務が義務付けとなった。一方、必要不可欠(エッセンシャル)とみなされた社会生活インフラである商業や事業は営業の継続が認められている。連邦政府、さらに多くの州政府は、「建築」をエッセンシャルとみなした。
 建築物の施工や完工には、公的な許認可や検査が必要なものが多く、地方自治体レベルで運営される建設局・建設課が、こうした業務を立ち合いで行ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される状況のもと、建築業が円滑に継続されるため、こうした手続きをどのように行い、建築事業者をサポートするかが大きな課題となった。
 これには大きな困難も予想されたが、幸いなことに、課の職員の感染リスクを抑制しながら、設備の安全な設置を保証できる選択肢があるのだ。それは、「非接触(非対面)申請許可」とリアルタイムで行われる「リモート(遠隔)・バーチャル立ち合い検査」である(図1)。
図1●遠隔ビデオによる検査(出所:NFPA)

太陽光の建設には許可と点検

 4月6日、「COVID-19の中、どのように安全な許可・検査を継続するか」と題するセミナーが、サステイナブル・エネルギー・アクション・コミッティ(SEAC)とインタースタイト・リニューアブル・エネルギー・カウンセル(IREC) の共催で行われた。SEACは、ネット・ ゼロエネルギー・コミュニティへの移行を安全かつ効率的にサポートするための情報を提供し、IRECはクリーンエネルギーの普及・推進を目的として1982年に設立された非営利組織である。
 セミナーには主にカリフォルニア州の市役所の建設課で太陽光発電の許可と検査に従事する職員が各局でのCOVID-19前と後の対応方法の違いを語った。
 太陽光発電システムを設置するには電気と建設工事が必要になり、この種の作業には安全性の懸念が伴うため、地方自治体は各太陽光発電が稼働を開始する前に、設置が電気及び建築基準に適応していることを確認する必要がある。
 設置許可申請と点検は官僚的ではあるが、必須なプロセスであり、主に施工業者がサービスの一環として、このプロセスを処理する。...Read More Here

December 23, 2019

米加州、電源の100%ゼロエミに向け、大規模エネルギー貯蔵が続々 天然ガス火力を代替し、再エネの主力電力源化を支える

Published at Nikkei Technology "Mega Solar Business"

 米カリフォルニア州でエネルギー貯蔵の導入政策を支援するカリフォルニア・エネルギー貯蔵同盟(CESA)によると、同州の温室効果ガス(GHG) 排出フリー電源システムへの移行には、エネルギー貯蔵の普及が欠かせないとしている。
 2018年にカリフォルニア州議会は、「ゼロエミッション電力目標を設定する上院法案100(SB100)」を可決した。「SB100」では、2030年までに電源構成の60%を太陽光発電など再生可能エネルギーからの供給に転換し、2045年までに電力供給の100%をゼロエミッション電源とすることを義務付けた。
 CESAでは、エネルギー貯蔵は同州のエネルギー・環境問題など、多くの課題を解決するのに役立つことから、早急な導入を促している。「同州の直面している課題」とは、天然ガス火力の廃炉、電気自動車(EV)の需要拡大、高い電気料金の抑制、そして太陽光発電の大量導入に伴う系統(グリッド)への統合などがある。

 カリフォルニア州では2045年までにすべての天然ガス火力が廃棄されることになっている。現在同州で発電される電力の43%は天然ガス火力によるものであり、エネルギー貯蔵は、天然ガス火力の代替に再エネを増やしていく上で重要な役割を果たすとされている。
 実際、すでにエネルギー貯蔵による火力発電所の代替は始まっている。象徴的なのが、アリソ・キャニオンとモス・ランディングにおける蓄電池プロジェクトだ。それぞれ、99.5MWと567.5MWという大規模なエネルギー貯蔵設備になる。...Read More Here

July 11, 2019

世界最大「太陽光+蓄電池」プロジェクト、契約単価「2セント/kWh」切る 200MWのメガソーラーに400MWhの蓄電池を併設

Published at Nikkei BP Mega Solar Business---  6月18日、米国・ロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)の事業委員会が開かれ、「太陽光プラス蓄電池」プロジェクトの承認を求めるための発表が行われた。同局は、カリフォルニア州ロサンゼルス市で電力を供給している。

 LADWPのパワーシステム部のルイス・ティング氏によると、「7月に事業委員会で承認を受けた場合、この種のプロジェクトでは世界最大規模になる」と言う。プロジェクトの正式名称は、「エランド・ソーラープラス蓄電池センター」と呼ばれ、出力200MWの太陽光発電システムに、出力100MW(容量400MWh)のエネルギー貯蔵設備が併設される。
 LADWPは、1909年に設立され、カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者となる。年間の電力供給量は、現在2600万MWh以上に達し、200万を超える顧客に供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、電力事業の一貫サービスを提供している。
 LADWPで資源総合計画(Integrated Resource Plan =IRP)マネジャーを務めるジェーム・バーナー氏が、事業委員会で今回のプロジェクトの詳細を公表した(図1)。
図1●LADWPの事業委員会で発表された世界最大規模の「太陽光プラス蓄電池」プロジェクト
(出所:LADWP)

 この発表によると、同プロジェクトはLADWPとってエネルギー貯蔵を太陽光発電に統合した最初のプロジェクトで、 130以上の競争入札参加者からプロポーザルがあったという。その中には、米国で最低価格を記録する提案が含まれていた。
 プロジェクトの実施は2段階となっており、合計出力200MWの太陽光発電と出力100MW(容量400MWh)の蓄電池が2023年4月から稼働を開始する予定で、電力購入契約(PPA)の契約期間は25年となっている。注目された太陽光発電の契約価格は、MWh当たり19.97米ドル(1.997セント/kWh)で、エネルギー貯蔵の契約価格はMWh当たり13.00米ドル(1.3セント/kWh)と、太陽光と蓄電池の価格低下が一段と進んでいること印象付けた。...Read More Here

December 20, 2016

米ロサンゼルス市、低所得者住宅を対象に「屋根借り太陽光」「2030年に再エネ33%」目指し、太陽光の“砂漠地域”に照準

Published at Nikkei Online Technology ---  ハリウッド、ディズニーランドなどの数々の観光名所を擁す米カリフォルニア州南部に位置するロサンゼルス市。ハリウッドのセレブなど多くの邸宅が立ち並ぶ全米有数の高級住宅街として有名なビバリーヒルズ、ベルエアーもロサンゼルス市の一部にあたる。

「2020年に再エネ33%」に向け太陽光を促進

 しかし、約400万の人口を抱えるこの大都市は、必ずしも全てが「リッチ」ではない。

 同市で電力を供給するロサンゼルス水道電力局 (Los Angeles Department of Water and Power: LADWP)は2016年11月、低所得者を対象として「屋根借り太陽光」事業を始めると発表した。電力会社による住宅用屋根借り太陽光事業は、全米初の試みである。

Source: LADWP

 LADWPは、1909年に設立された歴史を持つ。カリフォルニア州のみならず、全米でも最大規模の公益事業者で、現在140万を超える顧客に電力を供給している。多くの地方公営事業者は主に配電事業を手掛けるが、 LADWPは発電から送電、配電事業を全て持ち、一貫サービスを提供している。

 LADWPは、「2030年に電力需要の50%を再生可能エネルギーで供給する」とのゴールを持っており、現在は中間目標の「2020年までに33%」に向けて再エネ導入を拡大している。目標を達成するため、同社は特に分散型太陽光発電の導入に力を入れている。
「ソーラー革命」から取り残された地域

 ロサンゼルス市は1995年に「ソーラー補助金制度」を開始し、現時点で導入量は177MWに達している。2012年に始まった固定価格買取制度(FIT)を利用して設置された太陽光は16MWで、現在、58MWが建設中である。

 さらに、LADWPは23.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を自ら建設した。ロサンゼルス市は2015年に全米の市別太陽光発電導入量でナンバーワンに輝き、LADWPは2015年に電力会社別の太陽光発電導入量で5位に入った。

 しかし、この「ソーラー革命」とも呼べる太陽光発電の導入拡大は、市全体に偏りなく行き渡っているわけではない。低所得者住宅地は、他の地域に比べると太陽光発電の普及が遅れているのが実態だ。

 低所得者層の多い地域ではソーラーの「砂漠化」が起こっているといわれる。LADWPとしては、「2020年に33%」の目標を達成するためには、より多くの市民の参加が必要となってくる。

 太陽光発電の普及が増え、システム価格が大幅に下がったものの、全ての家庭が手軽に買えるほどの金額ではない。依然として低所得者層には手が届きにくい。さらに、初期設置費用なしのリースやローンもあるが、クレジットチェックで比較的高い「与信能力(支払い能力)」が求められ、低所得者層の多くはこの審査に通らない。... Read More Here